BtoBのWebマーケティングツール「ferret One」を提供するベーシックは、マーケティング担当者434名を対象に、マーケターのキャリアについて調査を実施した。
6割以上がマーケティング関連の知識・スキルアップできていると実感
マーケティング担当者に「【現在の業務の中で】マーケティングに関連する知識・スキルを向上できているか」ついて尋ねた質問では、65.0%が「とても当てはまる」または「どちらかというと当てはまる」と回答。「【今後も】学ぶ機会を持ちたいか」については93.3%が「とても当てはまる」または「どちらかというと当てはまる」と回答し、スキル向上意欲の高さが伺えた。
マーケターが取得したい資格は?
取得したい資格は「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」が21.9%、「ウェブ解析士」が17.7%、「マーケティング検定」が17.3%と、ツールに紐づいた資格に関心がある担当者が多いことがわかった。
「AIに仕事を取られる」 不安を感じているマーケターが半数
「自分の今やっている仕事が自動化されていく不安」について尋ねた質問では、45.6%が「とても当てはまる」または「どちらかというと当てはまる」と回答。回答を「管理職以外」に絞ると、52.2%が「とても当てはまる」または「どちらかというと当てはまる」と回答しており、実務を行っている担当者レベルでは、不安がより強いことがわかった。
BIツールやマーケツール、使いこなせている?
「マーケターにとってBIツールやマーケツールを使いこなすことは、重要なスキルのひとつであると思いますか」という質問には、84.8%が「とても当てはまる」または「どちらかというと当てはまる」と回答。
一方で、「BIツールやマーケツールを業務の中で使いこなせているか」という質問には、74.7%が「どちらかというと当てはまらない」または「まったく当てはまらない」と回答し、50.9%が苦手意識を感じていると回答したことから、重要であると認識しながらも、使いこなせていない担当者が多いことがわかった。
マーケターの7割が勉強会やコミュニティへの参加意欲を示す
「BIツールやマーケツールのユーザーコミュニティ、勉強会/分科会に参加したことはありますか」という質問には30.0%が「はい」と回答し、そのうち90.0%が今後も参加したいと回答。これまで参加したことがないと回答した人のうち71.1%が、今後機会があれば参加したいと回答した。
キャリアのロールモデル不在
「マーケティングのキャリアにおけるロールモデルになる人がいるか」という質問には、71%が「いいえ」と回答した。
キャリアへの課題感の共通点「知識・スキルのアップデート」
この先のキャリアについて感じている課題感に関しては、以下の声が上がった。
- 新たな施策、トレンドに遅れずついていける手立てが必要と感じています。(40代・マネージャー)
- やっていることがルーティーン化していて、今後のキャリアにいかせるスキルが伸ばせていない(40代・マネージャー)
- 新しいツールが次々と増えていくので覚えるのが大変(30代・マネージャー)
- スペシャリストになりたいが、一人であれもこれも担当していると広く浅い知識になりそうな危機感はある。(30代・マネージャー)
- 10年後にも、時代に即した働きができるのかどうか不安である(40代・一般社員)
- 知識の恒常的なアップデートに追いつけなくなることへの不安(40代・一般社員)
- ツールも含め移り変わりが激しいので、そこに敏感であること(30代・一般社員)
- 広く浅くなので専門性が低い(30代・一般社員)
- 数年で今身につけているスキルが役に立たなくなる(20代・一般社員)
- 事業会社のマーケターで、代理店に多くの業務を任せていると自分の身になるスキルが身についている気がしない(20代・一般社員)
- どんどん進化する技術についていけるかどうか(20代・一般社員)
5年後、10年後にマーケターが見据えるキャリア
5年後、10年後のキャリアの希望については、44.2%が「ジェネラリスト志望」と回答。続いて、21.0%が「マーケター以外のキャリアを進む」と回答した。
【調査概要】
調査主体:ベーシック
対象者:ferret会員マーケティング担当者434名
調査期間:2020年2月9日~22日
調査方法:「ferret」会員アンケート(Web)
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