SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

実践!マーケティングアカデミー

「データを用いたCXで新しい王道を作る」コメ兵が取り組む、OMOプロジェクトとは?

 リユース事業を展開するコメ兵は、2020年8月にECサイトのリニューアルとコンタクトセンターの機能強化を実施した。これは同社が2年前から進めている「OMOプロジェクト」の第1弾だという。同社執行役員マーケティング統括部長の藤原義昭氏に、OMOプロジェクトの全体像、今回の発表の狙いを聞いた。

※本記事は、2020年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』59号に掲載したものです。

過剰なカスタマーセントリックを避け、現実路線のCXを設計

株式会社コメ兵ホールディングス 執行役員 マーケティング本部長 藤原義昭氏

株式会社コメ兵ホールディングス 執行役員 マーケティング本部長 藤原義昭氏

――はじめに、ECをフルリニューアルされた背景を教えてください。

 今回のECリニューアルは、カスタマーエクスペリエンス(CX)を軸としたOMO(Online Merges with Offline)プロジェクトの一環です。ご存じの通りコメ兵は、これまでオムニチャネルをテーマに、デジタルとリアルの連携を強化してきました。ECのリニューアルもその流れを汲み、2年ほど前から準備を進めていたんです。しかし、お客様は私たちが考えている以上のスピードで、デジタルとリアルの間を行き来されています。ECの最適化だけで良いのか? と手詰まり感を感じていたところに、OMOの考えが広がり始め、店舗オペレーションも含めたすべてのサービスをCX軸に進化させ、組み直すプロジェクトが始まりました。

 CXは、カスタマーセントリックのイメージが先行し、「すべてのお客様に合わせた体験価値を提供すること」と思われがちですが、できることの取捨選択はすべきですし、コストの面からも現実的ではありません。今回は、データをもとに分析し、理想的かつ現実路線なCXの軸を作りました。私たちが提供したいCXは、お客様にすべてのチャネルで同じ体験をしていただくこと。コメ兵には、店舗での販売と買取、そしてEC、宅配買取と、4つのチャネルがあり、複数チャネルを利用されるお客様のLTVは、高い傾向にあります。お客様がデジタルから流入して、コンタクトセンターへお電話をされ、その後ECと店舗のどちらを選ばれても良い体験をしていただく。この一連のCXの流れを、重視しています。さらに店舗では、スタッフとお客様の信頼関係が重要です。コメ兵で扱う商品は、お客様の関与度が高い、ハイブランドのリユースばかり。デジタルだけではなく、人と人の付き合いを通して、販売や買取への着地を目指しています。

KOMEHYOが目指すOMOのイメージ図

KOMEHYOが目指すOMOのイメージ図

――現在進行形の、OMOプロジェクトなのですね。

 そうです。トップからボトムまで、お客様すべてのファネルを対象とし、強化したい領域を中心に、8つのプロジェクトを作りました。まずは、構想と構築、ローンチに時間がかかるECサイトとコンタクトセンターを、優先的に進めました。ECサイトのリニューアルでは、セキュリティ強化とデータ基盤の構築を重点に置き、UIもスマホファーストに大きく変えています。今や、8割のお客様がスマホからのご利用です。また、私たちのビジネスは商品が主役。コメ兵の世界観を表現するのではなく、お客様の選びやすさを優先して、シンプルなデザインと構成にしています。そしてコンタクトセンターでは、ECと店舗問わず、すべてのお問い合わせを一括で対応できるように整備しました。これらと並行して、CX戦略を進め、非接触型営業のウェブ接客や予約買取・販売、KOMEHYOメンバーズの刷新、LINEを使ったOne to One接客、海外向けのライブコマースやSNSの強化など、様々な切り口でOMOに取り組んでいます。

この記事はプレミアム記事(有料)です。ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要です。

有料記事が読み放題!初月1円キャンペーン中!

プレミアムサービス詳細はこちら

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラスをご契約の方は
・こちらから電子版(誌面)を閲覧できます。
・チームメンバーをユーザーとして登録することができます。
 ユーザー登録は管理者アカウントで手続きしてください。
 手続き方法の詳細はこちら

次のページ
SMS認証で会員化のハードルを下げ、見込み顧客層とも接点を作る

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
実践!マーケティングアカデミー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/11/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/34892

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング