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若手クリエイターは「今」をどう捉えているのか 博報堂プロダクツが語るデジタルプロモーションの勘所

 総合制作事業会社「博報堂プロダクツ」には12の事業本部がある。なかでもデジタル領域のフラグシップ部門として、デジタルプロモーションにおけるプランニングやPR、SNSなどを企画から実施まで一手に担うのがデジタルプロモーション事業本部だ。今回話を聞いたのは、入社から一貫して「デジタル」を軸にクライアントの課題解決に取り組んできたプランナーの松田千広さんとプロデューサーの橋爪萌さん。若手のふたりは世の中の潮流をどのように捉えているのか。デジタル/SNS施策やプロモーション設計で意識しているポイントとは。その話から、「デジタル」にとどまらない課題解決のヒントが見えてきた。

「ノーコード」「リアル回帰」「選択と集中」 ふたりが実感するトレンドの変化

——まず、おふたりの担当領域や、博報堂プロダクツに入社した経緯をお聞かせください。

松田:現在8年目で、入社以来デジタルプロモーションに関する企画職を担当しています。具体的には、幅広い領域のクライアントに対し、抱えている課題を解決するための企画提案がメインの業務です。

 入社したきっかけは、大学時代に「ひとり広告代理店」のような活動をしていたことです。友人のサークルの広報を手伝ったり、ポスター・フライヤーなどのデザインを手掛けていたりしたのですが、それを通して「自分の表現ではなく、誰かの役に立つ形でクリエイティブの仕事をする楽しさ」を感じました。そこから広告業界の企画職に絞って就職活動を行い、縁があって入社することになりました。

株式会社博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部 プランナー 松田千広さん
株式会社博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部 プランナー 松田千広さん

橋爪:私は現在7年目で、ウェブを中心とした制作のプロデューサーを経験してきました。ウェブにおけるUI/UXのプロデュースおよびディレクション、演出企画などをすることが多いのですが、食が好きなこともあり、お菓子や飲食関連のクライアントとよくご一緒しています。とくに「ポップ」「ファンシー」「かわいい」といったイメージに仕上げることが得意なため、そういった演出を手掛ける機会も多いです。

 クリエイターを志したきっかけを振り返ってみると、小学校3~4年生のときにマンガやイラストが好きだったことが大きいのではないかと思います。当時は自分のホームページを持ち、描いたイラストなどを自身のサイトで紹介する人も多くいましたが、私も親にホームページ制作ツールを買ってもらい活動していました。そのツールに入っている素材が気に入らず、自分でいちから制作することもありましたね (笑)。

 その後、中高生のときに興味が離れたこともあったのですが、大学時代に自分のキャリアに改めて向き合った際、もともと好きだったものを活かしたいと考え、デザイナー職の長期インターンを経験しました。ただ、そのなかでデザイナーだけではなく、ディレクションもプロデュースもしたいと考えるようになり、「自分の頭で考えたものを、自分の手を動かして制作したい」という思いで、博報堂プロダクツに入社しました。

——昨今は生成AIの話題をはじめ、広告業界を取り巻く環境が変化しています。入社から7~8年を経た今感じている時代の変化はありますか?

橋爪:最近はウェブサイトをノーコードツールで制作することも増えました。私自身にそうした依頼はまだありませんが、デザインを当社に依頼いただき、実装はクライアント自身が行うケースも増えてきているようです。

 そのなかで実際にツールではできないこと、つまり人の頭でしか考えられないようなUI/UXや演出を生み続けなければならないという課題も感じています。ですが頻繁に更新が必要なものなどノーコードツールを活用したほうがクライアントや商品にとって有益だと判断する場合も当然あるはず。前者が本来の腕の見せどころであり守っていくもの、これからも強化していく部分ではありますが、そこに固執しすぎず、最近の潮流もふまえた最適な提案と実装を続けていきたいです。

 あとはやはり、縦型動画の急速な広まりも感じています。テレビCMでもあえてスマホを想起させるような縦型のクリエイティブを目にする機会も増えましたし、普段一緒に仕事をするクリエイティブディレクターやアートディレクターたちの興味も高まっていると感じます。私自身も、こうした変化に取り残されないようニュースをチェックするなど、日々のインプットは積極的に行っています。

株式会社博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部プロデューサー 橋爪萌さん
株式会社博報堂プロダクツ デジタルプロモーション事業本部プロデューサー 橋爪萌さん

松田現場でもっとも感じるのは「リアルへの回帰」です。ここ数年はやりたいことを我慢してきた生活者が多かったかと思いますし、クライアント側ももどかしい思いをしてきたのではないでしょうか。最近はようやく顧客とのオフラインでの接点を復活させることができるようになり、イベントへのニーズも高まっています。

 また、「選択と集中」の重要性も上がっているのではないでしょうか。生活者それぞれが見ているメディアもタイミングも多様化しているなかで、フィルターバブルがより加速していると感じています。情報摂取の仕方によって「世の中がどう変化しているか」という認識自体も異なってくる。コミュニケーション施策を考える際も、幅広い層を狙うのではなく、深く届けたいのはどういった層なのかをより明確にすることが必要だと思います。

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本音が見える場所ではなくなった「SNS」、見えていないものがある「デジタル」

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この記事の著者

鬼頭 勇大(キトウ ユウダイ)

フリーライター・編集者。熱狂的カープファン。ビジネス系書籍編集、健保組合事務職、ビジネス系ウェブメディア副編集長を経て独立。飲食系から働き方、エンタープライズITまでビジネス全般にわたる幅広い領域の取材経験がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社博報堂プロダクツ

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2024/02/22 11:00 https://markezine.jp/article/detail/44853

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