TikTok Shopついに日本で提供開始!
日本国内で毎月数千万人が利用し、2024年の調査結果によれば、国内名目GDPに4,855億円、国内雇用に約4.2万人もの影響を与えるTikTok。そのEC機能が「TikTok Shop」だ。2021年から世界16市場でサービスを展開しており、日本では未導入であったが、6月30日より、17番目の市場として提供開始となる。
サービス提供開始と同時にI-ne、アンカー・ジャパン、日清食品、丸善ジュンク堂書店、ラコステジャパンなど、多数の日本およびグローバル企業が参画するという。
ここからは具体的なTikTok Shopの特徴を紹介していこう。なお、ブリーフィングではTikTok Shop Japan ゼネラルマネージャーの邱 開洲氏が概要を説明をした。

ディスカバリーEコマースとは?
従来のECではユーザーが広告などで商品を認知し、その後、ECサイトやモールで購入する流れだった。つまりプロセスもデータも分断されている状況だ。一方、TikTok Shopは、ユーザーがTikTok上で自分に合ったコンテンツを通じて商品を発見し、そのままアプリ内で購入できる「ディスカバリーEコマース」という新しい購買体験を提供する。

つまり、これまでショート動画を通してコンテンツを楽しむ場所だったTikTokだが、TikTok Shopの「ディスカバリーEコマース」により、今後はコンテンツを楽しみながらさらに商品やブランドとも出会える場へと進化するわけだ。
この「ディスカバリーEコマース」を支える具体的な導線は以下の4つだ。
ショッピングタグ付きショート動画
「おすすめ」フィードに表示されるショート動画に商品リンクを埋め込むもの。ユーザーは表示されるタグをタップするだけで商品詳細ページへ遷移し、アプリ内で購入・決済を完結できる。
ライブ配信(LIVEコマース)
ライブ配信中にリアルタイムでユーザーとコミュニケーションを取りながら商品を詳細に紹介できる。視聴者は動画内にピン留めされた商品やショッピングカートのアイコンをタップから直接商品を購入できる。オフラインでの買い物に近い体験を提供し、複数の商品を紹介できる点も特徴だ。
ショーケース
企業やクリエイターのプロフィールページに表示されるタブから、商品の一覧ページにアクセスできる機能だ。ブランドの世界観に合わせて商品を自由に掲載できるため、ユーザーはじっくりと様々な商品を閲覧、比較検討、購入できる。
ショップタブ(2025年7月頃ローンチ予定)
TikTokのナビゲーションバーにある「Shop」ボタンからTikTok Shopで展開される商品を専用タブで発見できる。ユーザーの興味関心に合わせて商品がレコメンド表示される、棚型のECに近い機能だ。
さらに、クリエイターとブランドをつなぐ成果報酬型のアフィリエイトプログラムも提供される。なお、参加できるクリエイターにはフォロワー数など一定の条件が設けられ、化粧品などの出品には商品に紐づく法令に沿った適切な表現を求めるなど、安全性を担保する仕組みが準備されているという。
広告ソリューション「GMV Max」も7月より提供予定
販売促進を強化する広告ソリューションとして「GMV Max」も2025年7月より提供される予定だ。これは、TikTok Shopの流通総額(GMV)拡大に特化した自動運用型広告商品である。

越智 康次郎氏は「従来の広告が抱えていたROIの変動や、運用担当者への依存といった課題を解決し、高いROIを維持しながら安定した売上向上を目指す」と説明する。

GMV Maxは、ショート動画やショーケース、ショップタブに対応する「Product GMV Max」と、ライブ配信に特化した「LIVE GMV Max」の二つで構成され、オーガニックと広告の両トラフィックを横断して最適化し、広告運用を自動化する。