「サッカーファンが唸る」オリジナルクリエイティブの裏側。有名実況者起用の理由
MZ:今回の具体的な施策内容と、配信されたクリエイティブについて教えてください。
星(花王):DAZNで配信されているサッカー中継のハーフタイムに流れる45秒CMを、DAZNオリジナルのクリエイティブで制作・配信しました。「サッカー実況風」のコンセプトは前回同様ですが、起用する実況者やCM中の表現はDAZNの提案をもとに一新しています。配信先はDAZNのみ、ターゲットは「サッカーファン」とシャープに絞り切っていたからこそ、彼らにどう興味を持ってもらうか、商品の良さをいかに伝えられるかにフォーカスし、DAZNと共に突き詰めていくことができました。
クリエイティブは、肌をサッカーのピッチに見立て、実況者の北川義隆氏にシェービングの様子を「実況」してもらうというもの。「華麗なビルドアップでピッチ(ヒゲ)を包み込む」「決めろー!」「Bravissimo!」などの実況らしい表現、北川氏ならではのセリフを入れることでサッカーファンに「おもしろい!」と思ってもらえるツボを押さえつつ、しっかり商品の特長をアピールし、店頭で想起できるCMを目指しました。
実際のクリエイティブ
岡村(DAZN):我々は日頃からソーシャルリスニングやインタビューを通じて、サッカーファンが「何に笑うのか」「何に深くうなずくのか」というインサイトを収集しています。今回はその分析に基づき、徹底してファンダム目線に立ったコミュニケーションを設計しました。
その際こだわったのが、「シームレスな視聴体験」の創出です。実は北川氏は、本CMが流れた試合の実況も担当していました。試合中と同じ声がハーフタイムでも続くことで、試合の熱狂を途切れさせることなく、広告を「コンテンツの一部」として自然に受け入れてもらう狙いがありました。
CMが流れるたびにXで話題化!販売数にも寄与
MZ:今回の取り組みの成果をお聞かせください。
星(花王):具体的な数字は控えますが、広告配信後、顕著にシェービングジェルの販売数がアップしました。また、狙っていた「SNSでの話題化」にも成功しています。Xでは「北川さんじゃん!」「面白い!」といった感想に加え、「使ってみようかな」という声も多数見られました。
MZ:話題化が難しい低関与商品にもかかわらず、期待以上の波及効果だったのですね。
星(花王):ええ。一般的な傾向として、シェービング剤のような男性向けの低関与商品はSNSで発話されにくいものなのです。それにもかかわらず、今回はCMが流れるたびにたくさんの発話が生まれたため、例を見ない結果となりました。
岡村(DAZN):Xで動画広告の出稿や動画投稿をしたわけではなく、あくまでDAZN内での広告だったにもかかわらず、ここまでコメントされる現象はなかなかありません。ついついポストしてしまいたくなる、受容度の高いクリエイティブだったのではと考えています。
星(花王):今回の反響はまさに「ファンダムの力」が可視化された結果でしょう。

