SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Online

ホットリンクが探る、SNS活用企業の成功の秘訣

ヤマト運輸が「デジタルな対面」で挑む親近感の醸成、コンテンツ内製で実現する双方向コミュニケーション

コンテンツの6割を内製、リアルタイムに「情緒」と「余白」を届ける

――日々、どのような方針で投稿内容を企画されているのでしょうか。

銭:最も心掛けているのは、お客様の生活に寄り添う、可愛さや癒やしといった「情緒的な価値」を提供することです。単にサービスを一方的に説明するのではなく、街で見かけるトラックやロゴを見て親近感を抱いていただけるようなコンテンツ作りを大切にしています。

ヤマト運輸株式会社 コーポレートコミュニケーション部 銭氏
ヤマト運輸株式会社 コーポレートコミュニケーション部 銭氏

――制作体制についても、内製にこだわっていると伺いました。

銭:現在はパートナー企業の支援を受けつつも、内製と外注の比率は6対4と、社員による制作に力を入れています。内製化にこだわる理由は2つです。1つは「スピード感」です。外注すると企画から納品まで数週間かかりますが、内製なら「今伝えたいこと」を最短で形にできます。

 たとえば、ファミリーマート様とのコラボスイーツの事例では、スピード感を持って発売直前のタイミングで発信を行い、それに対するユーザーの反響を即座にキャッチアップすることができました。いただいた期待の声に対してクイックにレスポンスを返すなど、こうした「熱量」を逃さない対応は、内製だからこそ実現できたと考えています。

 そして2つ目の理由は、「コミュニケーションの余白」です。あまりに綺麗に作り込まれた完璧すぎる投稿にするのではなく、あえて少し「隙」を残すことを意識しています。フォロワーの方が思わずツッコミを入れたり、話しかけたりしやすい環境を作っているのです。そこから生まれる双方向のやり取りこそが、SNSの醍醐味だと考えています。

リアル猫とキャラで、宣伝ではなく楽しく愛着がわく動画に

――YouTubeやTikTokなどで展開されている「クロネコみっけ」も非常に人気が高いですね。

渡部:『クロネコみっけ』では、「リアルな猫」の起用にこだわっています。ヤマト運輸といえば猫というイメージを活かしつつ、猫が好きな方に純粋に楽しんでいただくことが、結果としてブランドへの好感につながると考えているからです。

クロネコみっけのコンテンツ(TikTokより)
クロネコみっけのコンテンツ(TikTokより)

――動画の構成で意識されていることはありますか?

渡部:単なる「企業の宣伝」ではアドを入れないと、なかなか再生回数を稼げません。そのため、YouTube動画の構成は全体で10分ほどなのですが、動画の大半は猫による検証企画などのコンテンツで純粋に楽しんでいただき、最後の30秒でサービス紹介を入れるという形をとっています。宣伝色を極力抑え、「ヤマトは面白いことをやっているな」という印象を持っていただくことを優先したことで、アドを入れずに再生回数を伸ばすコンテンツ作りができています。

ヤマト運輸株式会社 コーポレートコミュニケーション部 渡部氏
ヤマト運輸株式会社 コーポレートコミュニケーション部 渡部氏

――公式キャラクターの「クロネコ」と「シロネコ」が登場するリール動画も話題です。こちらも内製しているのですか?

明石:はい。イラストだけでなく、キャラクターの着ぐるみを使った動画も内製しています。実は、着ぐるみの中には我々が入っているんです。2匹同時に登場するシーンでは部署の他のメンバーにヘルプをお願いして、みんなで協力しながら撮影しているんですよ。

銭:流行のダンスを踊ってみたり、かくれんぼをしたりと、親しみやすい企画を自分たちで考えることで、キャラクターへの愛着、ひいては企業イメージの向上という良い循環が生まれています。

クロネコとシロネコのコンテンツ(Instagramより)
クロネコとシロネコのコンテンツ(Instagramより)

――投稿コンテンツの企画はどのように決めているのですか?

柴:年間を通じた大きなテーマをチームで決めて、各プラットフォームのコンテンツは各担当者が責任をもって企画・制作しています。そして、アンケートや投稿の成果から翌年のテーマを検討するというサイクルです。

銭:一つひとつのコンテンツは思いついたアイデアを書き留めてストックしたり、皆さんに「これってどうですかね?」とカジュアルに意見を聞いたりしながら作っています。

次のページ
フォロワー数は追わない。「事業貢献」を重視するKPI

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
ホットリンクが探る、SNS活用企業の成功の秘訣連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/04/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/50581

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング