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コロナ禍の売上4割減を乗り越え、過去最高を更新!「ミンティア」V字回復の裏側とブランドとしての“軸”

“会議公認菓子”?独自のポジショニングとは

MZ:リフレッシュを目的とした食品では、たとえば飴やガム、グミ、ラムネ類なども生活者の選択肢にのぼります。競合となる他の食品ジャンルに対し、ブランドならではの軸や価値をどのように設定されていますか。

河口:まず、リフレッシュ市場は全体として伸びています。その中で「ミンティア」が持つ独自の価値は、やはり「いつでもどこでも手軽に食べられる」点にあります。飴やガムはより長く楽しめますが、一方でゴミが出たり袋から取り出す手間があったりします。

 さらに、「ミンティア」は昔から“オフィス・会議公認のお菓子”のような独自のポジションを確立しています。会議の合間にグミやガムは食べづらいかもしれませんが、「ミンティア」なら問題ない、という市民権を得ている面があると思います。

アサヒグループ食品株式会社 マーケティング本部 マーケティング一部 部長 河口 文彦氏
名刺サイズのケースをポケットに入れて持ち歩くビジネスパーソンも多いという

河口:昨今、グミ市場が伸びているのは、リモートワークの影響もあるでしょう。画面に映らなければ食べられますし、「噛む」作業が脳のリフレッシュにつながります。ただ、やはり対面の会議室では出しづらい。その点、ミンティアは職場のデスクに置いていても自然に溶け込める、そんなブランドだと考えています。

コロナ禍による喫食習慣の喪失と、V字回復への戦略

MZ:ブランド成長の歴史の中では、コロナ禍という大きな困難にも直面されました。どのように乗り越えたのでしょうか。

河口:2019年には当時の過去最高売上を記録しましたが、直後のコロナ禍により2020年の売上は前年比の60%まで減少しました。外出機会の減少に伴い、対面エチケットとしての需要や外食後の口直し需要が消失したことが要因です。また、マスク生活が定着したことで「口臭を気にしなくていい」という心理が働いたことも大きかったですね。

 ここで何より深刻だったのは「習慣」そのものの喪失です。毎日同じ時間の電車に乗り、駅のコンビニで飲み物と一緒に「ミンティア」を買う……というルーティンが崩れ、購入・携帯・喫食のサイクルが止まってしまいました。一度なくなった習慣を取り戻すには、大きなエネルギーが必要となります。

 そこで、2023年からまずは「ミンティア=リフレッシュ」という認知を再構築するため、ブランドタグライン「リフレッシュをチカラに。」を策定しました。タレントを起用した情報発信も含め、まずはブランドを思い出してもらうための“リマインド作業”を徹底しました。

 2024年には想起される回数をさらに増やすため、機能的なリフレッシュの先にある情緒的な価値を訴求しました。キャッチコピーを「なりたい気持ち、自由自在。」とし、「ミンティア」を食べることで「自信を持てる」「クリエイティブな気持ちになれる」といった、前向きな変化を自由自在に提供できるメッセージを伝えました。

 そして2025年からは「いい今日をポケットに。」というコピーの元、コミュニケーションを展開しています。着目したのは、日常生活の中にある様々な「マイクロストレス」、すなわち些細なストレスです。

 「靴下が濡れた」「パソコンが立ち上がらない」といった小さなイライラ、あるいはリアル/リモートのハイブリッド社会やマルチタスクを求められる日常の中の切り替え需要に対し、「ミンティア」の1粒でリフレッシュし軽やかな気持ちになってもらいたい。その積み重ねが“いい今日”につながり、それが身近なポケットに入っている。そんな日常へ寄り添ったブランドコミュニケーションを強化しています。

 数字の面でも、2025年にはついに2019年を上回る過去最高の売上高を更新。コロナ禍を経て、V字回復を達成しました。2026年もこの勢いを止めることなく進んでいきたいと考えています。

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「令和のミンティア」として。30周年を迎える中での想い

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/05/22 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50683

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