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モバイル・マーケティング・エッセンス

PCと全く異なるモバイルサイトの
“真のユーザー層”を見極めよう!

“大人のモバゲーユーザー”って誰?

 実はもう1つ、モバゲータウンのサークルから特徴的な傾向を見ることができる。

 モバゲータウンはかつて中高生を中心とした10代から高い支持を集めているといわれていたが、現在は10代の比率が3割程度にまで下がっており、20代、30代のユーザーが過半数を占めるようになってきている。しかし、どのような“大人”がモバゲータウンを積極的に利用しているのかは、特に情報が公開されている訳ではないのであまり知られていない。

 数値として公開されている情報は確かに存在しないが、サークルの「現在の仕事」カテゴリから、ある程度の傾向を掴むことはできる。このカテゴリに属するサークルを参照していると、特に目立つのが「トラック運転手」に関連するもので、多数のサークルが頻繁に更新されている様子を見て取ることができる。他に目立つサークルを挙げていくと、「大工」「消防士」「介護福祉士」「花屋」「保育士」……など、ITの世界とは比較的離れた職業が目立っている。

 つまり携帯サイトを積極的に利用しているのは学生、ならびにITやPCとは比較的縁の薄い職業に就いている人達、ということがいえるだろう。

 これらの情報を総合すると、携帯サイトを積極的に利用するユーザーは

  • 10~20代の若い層が積極的に利用している
  • 男性より女性の利用が多い
  • 大都市圏に集中しておらず、全国に散らばっている
  • しかも地方ユーザーの方がより積極的に利用する
  • PC、ひいてはITに縁が薄い職業に就いていることが多い

 といった特徴を持つことになる。こうした情報からも、PCサイトの世界とは全く異なる層を獲得していることが理解できるだろう。つまり携帯サイトは“ITバリバリで最先端なデジタルの世界”ではなく、“ITとは無縁のアナログ的な世界”であるため、PCの発想で取り組むと大きな間違いを犯すことになるのである。

 PCの世界を中心として生きてきたIT関連職の従事者などは、普段携帯サイトの世界に目を向ける機会が少なく、携帯サイトへの接し方も Gmailや路線検索の利用など“道具的”であることから、携帯サイトのユーザーを認知しづらい傾向にある。PCと携帯電話の双方をうまく活用することで、より広いユーザー層を獲得できるというのは大いに知っておきたいところだ。

 携帯サイトに取り組む上で重要なのは、PCの発想で物事を進めるのではなく、まずは携帯サイト利用者の姿をよく理解し、携帯サイトの使い方を見極めることである、ということをよく覚えておくべきだろう。

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この記事の著者

佐野 正弘(サノ マサヒロ)

エンジニアとしてゲームや携帯コンテンツなどの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターへと転身。若者のケータイ文化からスマートフォンまで、携帯電話に関する多くの著書を手がけるほか、講演やテレビ等へのコメント等も行っている。近著に「Touch Diamond&Touch Pro 入門ガイド」(翔泳社)「ケータイで稼ぐアフィリエイト 最新情報版」(技術評論社)など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/03/26 10:00 https://markezine.jp/article/detail/6757

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