保険料の安さよりも信用を重視
購買支援サイト「価格.com」は、2月に生命保険の加入状況や満足度などについての調査を行い、3,392人(男性86.3%、女性13.7%)から回答を得た。生命保険文化センターによる調査では平成19年度の生命保険の加入率は79.9%となっているが、今回の調査での生命保険の加入率は89.9%と9割近くに達しており、平均よりやや高め。年齢別では、30~50歳代の加入率が高い一方、20歳代は65.2%と低くなっている。
加入している保険の種類では、「終身型生命保険」が60.6%と飛びぬけて高いが、年齢別では、20歳代では「終身型」と「定期型」がほぼ同数。生命保険加入時に最も参考にした情報源としては「保険代理店や外交員に相談した」という意見が42.7%と半数近くにのぼった。
生命保険選びで重視したポイントとしては、年代を問わず「保障内容」がトップで57.4%。これに続くのが「保険会社の信用」(44.7%)で、「保険料の安さ」(39.2%)を上回る結果になった。同調査では、「いくら保険料が安くても、会社が倒産してしまってはどうにもならない」という意識の現われではないかと指摘している。
増える生命保険料の見直し
1か月あたりの生命保険料の総額を聞いたところ、最も多かったのは30,000円以上で20.5%に達している。年齢別に見ると40歳代、50歳代での割合がきわめて高く、この年代は生命保険のほかに平均して2つ以上の保険に入っている場合も多いことから、総額が増える傾向にあるようだ。
1か月あたりの生命保険料について「高い」と感じている人が65.8%と多数を占めており、40~50歳代でその割合が高まっている。また、金額帯別で見ると「5,000円未満」は「安い」と感じている人が「高い」を超えるが、「5,000~10,000円」では約半数の人が「高い」と感じるようになっており、「高くても10,000円程度」というのが一般的といえそうだ。
この3年の間に生命保険の契約を見直した人は36.8%で、20歳代から50歳代のすべての年代で「見直した」という人が35%以上にのぼる。しかし、60歳代以上になると30%を下回っており、見直しを行なわない理由としては、「高齢になるほど、見直すことで、逆に保険料が高くなる可能性が高い」という意識が大きく影響しているようだ。しかし、見直しによって、62.6%の人が「保険料が安くなった」と答えているが、年代別に見ると、高齢になるほどこの傾向は顕著となり、60歳以上で「保険料が安くなった」と答えた人の割合は80.6%にものぼっている。
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