実験運用が始まった映画宣伝支援システムは、「どのようなタイプのユーザがどのような映画に対してどのような印象を持つか」という関係性を定式化した「映画嗜好モデル」をもとにしている。宣伝対象とする映画の情報から、ターゲットユーザごとに「どの要素がユーザの鑑賞意欲を増加させるのか」という訴求ポイントを、効果の重要度に基づいて順位付けすることができる。
「映画嗜好モデル」は産総研とKDDI研究所の共同研究成果を応用し、「ベイジアンネット」と呼ばれる確率的手法を用いて、約8万人分の映画アンケート調査データから構築されたもの。このシステムによって、ユーザ属性に応じた訴求ポイントを確率で表現することが可能になるため、統計データに基づいたターゲットに適した効果的なプロモーションの提案につながる。
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