ネット広告代理店の米ダブルクリックが、米マイクロソフトに身売りを持ちかけている、というウォールストリート・ジャーナルの報道は、ロイターなど複数のメディアも注目して取り上げている。
ダブルクリックは1996年に創立。ネット広告業界の主要プレイヤーとして事業を展開していたが、ITバブルの崩壊とともに経営に行き詰まり、2005年にプライベート・エクイティ会社のHellman & Friedmanが11億ドルで買収。2006年の同社の収益は1億5,000万ドル。同投資会社は買収価格として20億ドルを求めているという。
買収の本命と見られているマイクロソフトは、2006年から自社サイトの媒体力を武器に、ネット広告事業を本格的に展開。広告配信サービスのノウハウを持つダブルクリックを得ることで、広告事業にさらに注力していくのではないかと見られているが、マイクロソフト側はコメントを辞退しているという。
ウォールストリート・ジャーナルは、ネット広告で成功を収めているGoogleの広告配信市場における新しい動きにも言及。Googeが、数ヶ月以内に広告配信の試験的なサービスを開始するのではないかと伝えている。
参考資料:
"DoubleClick Explores a Sale" (THE WALL STREET JOURNAL)
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「米ダブルクリックが身売り検討、マイクロソフトなどと交渉=米紙」(ロイター)