売れない時代に求められる「クロスメディアコミュニケーション」による感動体験
「次世代広告について語る前に、それがなぜ求められているのかを知るべきだ」パネルディスカッションがはじまる前に、まず関氏より前提として「次世代広告」「次世代コミュニケーション」の背景が語られた。
広告を取り巻く環境は激変している。70年代の高度成長期時代には広告はすればするほど認知度は高まり、連動して商品も売れた。それが近年、物や情報が豊かになることで「どれも似た商品」と認識されるようになり、製品の差別化が難しくなってきた。そうなると製品の知名度を高め、機能・性能・イメージをアピールしても消費者の購買意欲を高めるに至らず、別の付加価値が求められるようになる。その付加価値こそ、「商品やブランドによる魅力的な体験による感動」であると、関氏は語る。
そしてもう一つ、メディアの変化という要素も大きい。インターネットの普及で、ブログやSNSなどの「生活者自身」が発信者となる個人メディアが急速に発達し、しかもその影響力が増大している。反してテレビや新聞など既存のメディアの影響力が低迷する中で、新たなコミュニケーションモデルの必要性が高まっているというわけだ。
つまり、多様化するメディアを「体験接点」と捉え、そこでどのような「感動体験」を積み重ねていくかが勝負となる。広告のみならず製品や店舗、スタッフ、そしてリアル&バーチャルな口コミなど、全方位におけるメディアプランの策定が不可欠というわけだ。認知、体験、会話、個人、といったさまざまな接点を総合的コミュニケーションとして組み上げること。それこそが「クロスメディアコミュニケーション」であり「次世代コミュニケーション」なのである。
そうした前提を踏まえつつ、セッションは立花氏と川越氏が加わり、「ハンゲーム」のクロスメディアキャンペーンについてのパネルディスカッションへと移った。
【プレゼントのお知らせ】
アサツー・デイ・ケイのクリエイティブ・ユニット「SHOWCASE:」から抽選で30名様にTシャツをプレゼント!!ご希望の方はメールの件名に「Tシャツ希望」と明記の上、希望サイズ(S、M、L)、と発送先の住所を書いてまで、ご応募ください。抽選結果は発送をもってかえさせていただきます。皆様のご応募をお待ちしております!