あの広告は効果があったのか?
実は、編集部でも、Google Adwordsをつかって、Webサイトの宣伝やキャンペーンの告知を行うことがある。
しかしながら、広告予算は消化したものの、最終的に果たして効果が有ったのか無かったのか、編集の片手間でやっていると、結構うやむやになってしまうことも多かったような印象があったというのが正直なところだ(こちらの怠慢でもあるが)。
また、「リスティング広告は安い」とはいわれるが、やはり激戦キーワード、たとえば「転職」などではキーワード単価数千円ともいわれ、なかなか気軽に入札というわけにはいかないので、キーワードを考えるのも意外と面倒だ。
そんなこんなで「出稿側の悩み」を抱えていたところ、Adwordsを効率よく使うにはコツのような技術的なテクニックがあるらしい、と伝え聞いた。
そこで、今回は編集部からお願いして、これからAdwordsを活用したい、もしくは、今活用中だが今ひとつ活用し切れていない、という人のためにその「技」を中島氏に披露してもらうことにした。
コンバージョン重視サイトの戦略
イノベーションでは、「ITトレンド」というITプロダクト関連の資料請求やダウンロードができるアフィリエイトサイトを運営している。このサイトでは2007年7月の立ち上げ当初から、集客のため、積極的にリスティング広告の活用と、SEO/SEM対策を推し進めてきた。
この手のサイトで広告を出すことの最大目的は「コンバージョン率アップ」である。いかに安い広告単価で、ユーザーに資料請求をしてもらうかがカギだ。
入札は検索キーワードから
通常、キーワードを入札するときは、自分が思いつく範囲のものをまず入れ、その後は連想する語を入れていくわけだが、これだとやはり数に限界があるし、時間もかかる。
そのため、「キーワードはアクセス解析ソフトで集計される検索ワードから入稿する」(中島氏)。アクセス解析ソフトには、どの検索ワードでサイトにたどり着いたのかを集計してランキングする機能があるが、これにリストアップされるキーワードはほとんど入札するわけだ。こういったキーワードは実際に検索実績のある、いわば「活きたキーワード」と考えられる。こうしてキーワードをロングテール化していくのだ。
キーワード数は万単位
連想キーワードも有効だ。たとえば「レストランの紹介記事」に誘導したいとする。この場合、「レストラン」「レストラン ○○○」という風に直接的なキーワードを入札するのが一般的だが、レストランという言葉が入らなくても、連想できるキーワードがあれば、それをどんどん追加するという。たとえば「休日」「デート」「夏休み」などなど、キーワードと関連する間接的なキーワードもどんどんいれていく。
そんな感じで、1日100~200キーワードを入札していくと、最終的に全体では3~5万のキーワードを常にプールしている状態になるそうだ。ただし、キーワード数が膨大になると管理が大変になるので、Webの画面ではなく、AdWords Editorで作業を行っている。
予算を極限化して露出をアップ
出稿側のよくある悩みとして、とりあえず入札はしてみたものの広告のインプレッション数がおもったほど増加しない(そのためクリック率もあがらない)、という事がある。(次ページへ続く)