Microsoftの買収提案に対して、Yahoo!経営陣は一貫して同社の価値を過小評価しているとして拒否。Microsoftは5月3日、買収金額が折り合わなかったことから、正式に買収提案を撤回することを発表していた。
Microsoftが当初提示した買収金額は、1月31日時点のYahoo!株の終値に62%のプレミアムを上乗せしたもの。Microsoftはその後、70%のプレミアムを提案したが合意にはいたらなかった。こうした経緯から、Yahoo!経営陣の判断に対して、株主の批判が高まるのではないかと見られていた。
著名投資家カール・アイカーン氏はYahoo!株の4%を取得して、この買収劇に参戦。7月に行われるYahoo!株主総会で、Yahoo!経営陣を入れ替える委任状争奪戦に打って出る。Microsoftもこうした動きを受けて、5月18日に買収を再検討する旨のコメントを発表。アイカーン氏は、Yahoo!経営陣を入れ替えたあと、Microsoftの買収提案を受け入れ、株式売却による利益を得ると見られている。
Yahoo!は5月15日にアイカーン氏に対して、Microsoftとの交渉の正当性を強調する文書を発表。5月18日にも、Yahoo!経営陣は株主の利益を最大化するための選択肢を検討する用意があることをアピールしている。
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