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湯川鶴章の先端ネットマーケティング通信

【現地レポート】「アップルなんて脅威じゃないんだ」─新興ベンチャーの祭典「IVS」が開幕


独立系ベンチャーキャピタルのインフィニティ・ベンチャーズが主催するITビジネスカンファレンス「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)」が札幌市内のホテルで始まった。時事通信の湯川氏が現地の熱気をお伝えしていく。

ネットベンチャーの祭典が開幕!

 独立系ベンチャーキャピタルのインフィニティ・ベンチャーズが主催するITビジネスカンファレンス「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)」が札幌市内のホテルで始まった。IVSは以前「ニュー・インダストリー・リーダーズ・サミット(NILS)」と呼ばれていたもので、代表の小林雅氏が独立したことに伴って、IVSに改名した。今回はIVSに改名してから2回目。参加者は約320人と、日本最大級の経営者、経営幹部の集まるイベントになっている。

 NILS時代からネットベンチャーの経営陣が集まるサミットとして知られていたが、今回のIVSではスピーカーを含めた海外からの参加者が前回の倍以上の35名に上った。小林氏によると、海外参加者は米国のほか、中国、台湾、韓国などアジアの有力ネット企業の経営者が中心。「海外からも注目されるようなイベントになってきた。いずれはアジアの代表的なテクノロジー系カンファレンスにしたい」と小林氏は語る。

 プレイベントのディナーパーティーで、多くの海外からの参加者と話をしたが、欧米からの参加者は、ブロードバンド、モバイルの先進国である日本で、どのようなアプリケーションが成功しているのかに興味がある様子。一方で、アジアからの参加者は、日本のベンチャー企業との提携、連携の模索も視野に入れているようだった。

欧米参加者は日本のブロードバンド、モバイルに注目

 欧米からの参加企業で有名なところといえば、meeboやseesmicだろう。

 meebo は、専用アプリを必要としないウェブベースのメッセンジャー機能を提供している。APIを公開することで、サードパーティが機能を自由に追加できるのが特徴。メッセンジャーを通じて構築したソーシャルグラフ(人間関係、友人関係)をベースに、音声チャット、テレビ電話、ライブストリーミングなどの機能追加が可能なわけだ。最近の報道では、日本や韓国のベンチャーキャピタルなどからも出資を受けていることからアジア進出は確実と見られており、進出に先駆けて情報収集と人脈作りを目的にIVSに参加しているのかもしれない。

 一方でseesmicは「動画版twitter」と呼ばれることのあるサービス。twitterの短いテキストメッセージの代わりに動画を投稿し、ほかのユーザーをfollowしたり、followされたり、という感じだ。Loic Le Meur氏は実業家でもあるが、フランスの人気ブロガーでもある。わたしがブロガーでもあることを知って、ディナーパーティーでは同氏のほうから話かけてきた。5年前から夫人と二人で始めたブロガーカンファレンスは最初は200人程度の参加者しかいなかったが、最近は約2000人を集めるまでに急成長したという。それでも儲けることは考えていない。「赤字が出なければいいんだ」と言う。世界中の人とつながりたい−。いかにもブロガー的な人物である。世界的に見て最低コストでブロードバンドを利用できる日本において、どのような動画アプリケーションの可能性があるのか、などにも興味があるようだった。

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この記事の著者

湯川 鶴章(ユカワ ツルアキ)

米国放浪中に新聞少年のような仕事につき、気がつけば報道の世界に入っていた変り種。シリコンバレーの黎明期からIT産業を中心に取材をし、2000年5月に帰国。現在、時事通信社編集委員。それでもってブロガーであり、ポッドキャスター。性格は極めて優柔不断だが、結構まじめ。謙虚だが思い上がるところもある。主な...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/06/05 12:13 https://markezine.jp/article/detail/3955

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