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こんなに危険!
安易なメルマガ配信にはリスクがいっぱい!

 あなたの会社のメルマガ配信、本当に安全に行われていますか?最近では高機能な配信システムをASPで利用できるため、自社でメルマガを配信されている企業も多いかと思います。しかしちょっとした油断で、重大な配信ミスや個人情報の漏えいなどを引き起こしてしまうことがあるため、十分な注意が必要です。本コラムではメルマガ配信業務に潜むリスクや、もっと安全に配信を行うためのポイントをご紹介します。

メルマガ配信業務の危険度チェック

 メルマガ配信業務に関して、簡単なチェックリストを作ってみました。是非自社の運用にあてはめていただいて、できているものには○、できていないものには×をつけてみてください。

1.配信原稿の入稿から本配信までの業務フローを明確にしている       
2.本配信を行なう前にテスト配信を実施している       
3.所定のチェックシートを使用してメールをチェックしている       
4.担当者のチェックに対して、担当以外の人がWチェックを行っている       
5.定期的にチェックシートの改善と見直しを行っている       
6.本配信までの承認フローが明確である       
7.専用の作業場(セキュリティルームなど)で行っている       
8.専用のPC(持ち出し不可)を使用している       
9.プライバシーマークを取得している       
10.緊急時の代替作業スタッフを確保している       

 いかがだったでしょうか?ついた○の数であなたの会社のメルマガ配信業務の危険度が判定できます。

  • 8個以上

 合格です!メルマガ配信について基本的なセキュリティやチェック体制が整っているようです。ただし油断は禁物です。定期的に現在の運用を見直すことで、常に万全な体制を維持するようにしましょう。

  • 5~7個

 注意が必要です。これまでのところは問題なく運用しているかもしれませんが、運用方法や体制について何らかの見直しと改善が必要かもしれません。

  • 4個以下

 かなり危険です!メルマガ配信業務について基本的な必要条件を満たしていません。これまでなんらかの配信ミスを起こしてしまったことがあるのではないでしょうか?また、配信ミスを起こしたこと自体に気付いていない場合もあります。

よくある配信ミスとその防止方法

 メルマガ配信業務を行うにあたって、何らかの配信ミスをされたことはありますか?また、配信ミスをしたことがない場合でも、ご自身が購読しているメルマガなどで、配信ミスについてのお詫びメールを受信された経験があるのではないでしょうか?

 Eメールはその性質上、受信者側のPCに保存されてしまいますので、WEBサイトとは異なり後から修正することができません。また、配信ミスをしてしまった対象者の特定と、対象者に対するお詫びメールの配信など、無駄なコストが発生してしまいます。

 よくある配信ミスの具体例をいくつか挙げてみますので、そちらを見ながら配信ミスを防止するためのチェック方法をご紹介します。

  • 配信したメルマガが文字化けしてしまった!

 文字化けは、メール配信システムや受信者側の環境に依存する場合もありますが、たいていの場合、文字コードに起因する問題が多いようです。Eメールでは一般的にISO-2022-JP(JISコード)が使用されますので、こちらの規格に合わない文字(機種依存文字)が本文中に含まれていると、文字化けを引き起こす要因になります。

 配信システムが自動的に機種依存文字を判定してくれる場合もありますが、設定をする前に、あらかじめ機種依存文字チェッカーなどのツールでチェックをしたり、本配信を行う前に必ずテスト配信を行って複数のメーラーで表示やリンクの確認(メーラー検証)を実施ことで簡単に防ぐことができます。メーラー検証については、一般的にユーザー数が多いといわれているMicrosoftのOutlookを中心に、GmailやYahoo!メールなどのいわゆるWEBメールなどでもチェックすると良いでしょう。

  • 10,000円の商品を1,000円と表記してしまった!

 表記ミスといってしまうと、単純なものに思われがちですが、Eメールは配信してしまうと後から修正することができません。価格の表記のほかにも、キャンペーン告知の際にキャンペーン対象期間を間違えたり、お問い合わせ窓口を用意している場合に連絡先を間違えたりと、誤情報を配信したことによるユーザーへの影響は大きいものになってしまいます。

 もちろんテスト配信をしてみて、内容に誤りがないか、リンクが意図どおりに飛ぶか、というチェックをすることも重要ですが、あらかじめ表記のルールを決め、チェックリストを作成したり、リンク先のページ(ランディングページ)と内容の整合性がとれているかどうかチェックを行うことも重要です。

 また表記ミスに関連して重要なのは、メール文面に配信日を記載している場合です。その日程で配信のスケジューリングがされているのかを再度確認し、特に配信日程が変更になった場合には重点的にチェックするようにしましょう。

  • お客様の名前を間違えて差込んでしまった!

 メール配信システムのほとんどには、メルマガの文面や件名に任意で差込みをする機能が備わっています。自動で差込んでくれるため、非常に簡単ではあるのですが、お客様の姓名など、個人情報を差込んでいる場合には注意が必要です。例えば配信リストの設定ミスをして、異なるお客様の姓名が差込まれた状態でメルマガを配信してしまうと、個人情報漏えいに関わる大事故に発展してしまう可能性があります。

 大量の購読者にメルマガを配信されている場合にはひとつひとつのリストをチェックすることは難しいと思います。ただ、最低限チェックできるもの、例えば差込むべき項目が空白(null)になっていないか、機種依存文字を使っていないか、姓名が逆になっていないかなどは、チェックリストを設け、必ずチェックするようにしましょう。また、配信担当者以外がWチェックを実施することも重要です。

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この記事の著者

金田 覚(カネダ サトシ)

2007年、株式会社ディレクタスに入社後、大手企業を中心として、国内外の配信システムを使用したEメール配信オペレーション、レスポンス分析、Eメールマーケティングの運用支援に従事。現在はEメール配信を中心としたサービス企画の責任者。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/07/20 10:00 https://markezine.jp/article/detail/10803

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