今年から運用をはじめた企業が6割以上
NTTレゾナントとループス・コミュニケーションズは5日、企業内で企業ツイッターアカウントの運用を担当している人を対象にした調査「企業におけるTwitter活用状況」の結果を発表した。調査は7月に行われ、315名から有効回答を得た。
ツイッター企業アカウントの運用を2010年に入ってからはじめた企業は、全体の6割以上。企業アカウントで行っている施策は、「担当者のキャラクターを工夫して好感を持ってもらうように努める」が最も多く、「自社製品・サービスに関するつぶやきに積極的にコメント」が続いた。その一方で、「自社に関するつぶやきをモニターしている」は14.9%にとどまり、「顧客の声を製品・サービスに積極的に反映させている」や「アンケートを行ったり、新商品のための意見を顧客から募集している」などコラボレーション・ツールとしての施策は1割以下となった。
大企業ほど効果を実感
ツイッター企業アカウント活用の具体的な効果としては、「公式ブログへのアクセス数が増加した」「ソーシャルメディア上での問い合わせ件数が増加した」のほか、「新規顧客数の増加」「既存顧客のリピート率が向上」「顧客単価が増加」など、売上向上につながる効果も得られていることがわかった。
企業規模が大きくなるほど活用効果を得ている傾向が強く、「1000人以上」の企業では、「ソーシャルメディア上での問い合わせ件数が増加した」が83.3%、「自社ECサイトでの売上高・販売率が向上した」が72.7%となるなど、具体的な効果としてあげた18項目の平均が7割を超え、高い割合で効果を得られていることが明らかとなった。
ツイッター・マーケティングの課題
ツイッター企業アカウント活用上の課題については、「効果の測定が難しい」が4割にのぼり、「営業上の効果が見えない」など効果の把握に苦慮する企業も多い。しかし、企業規模が大きくなるほど、指標を設けて効果把握に取り組んでいる傾向が明らかになった。
この傾向はソーシャルメディアに関する運用ガイドラインの制定状況でも顕著で、ガイドラインを制定していない企業は「10人未満」の規模では83.2%、「10人以上100人未満」では65.9%がそれぞれ最も多くなっているが、「1000人以上」の企業では「すべきことや禁止事項は文書化されている」が41.7%と最も多く、「連絡体制を含めたマニュアルがある」も36.7%で続いている。
また、ツイッター企業アカウントの今後の運用意向については、「予算」「人員配置」ともに『増やす+現状維持』とする回答が9割を超えた。また、今後、積極活用したいソーシャルメディアについては、「ツイッター」が74.6%で最も多く、次いで「ブログ」59.7%、「Facebook」15.2%などとなった。
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