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あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

IKEA Japanのソーシャルメディア担当者に聞く
愛されるTwitterアカウント運用の秘訣

 ソーシャルメディア上で積極的なマーケティングを行う“あの”企業の担当者に、運用・活用のコツを聞くこの連載。初回となる今回は、世界最大のホームファニッシングストア、イケア・ジャパン株式会社にお邪魔してきました。Twitter上でユーザーの質問に丁寧に答えることで人気を博している同社の名物キャラクター「Anna」。その誕生の裏側とは?

今回お話を伺ったのは…
イケア・ジャパン株式会社 コンタクトセンター コミュニケーションスペシャリスト
中山 領さん
2004年に投資顧問会社に入社、広報・IRを担当。2006年IKEA船橋カスタマーサービススタッフとしてイケア・ジャパンに転職後、2008年IKEA新三郷にてストアウェブサイトと社内コミュニケーションを担当。2010年から現在まで、イケア・ジャパン コンタクトセンターにてソーシャルメディアおよびイケアウェブサイトのカスタマーサービスコンテンツ、社内コミュニケーションを担当。

イケアジャパンのTwitter活用

Q. イケア・ジャパンで運用しているソーシャルメディアについて教えてください

 Twitter・ブログを中心に、YouTube・USTREAM・Facebookを運用しています。

 Twitterは「イケア・ジャパンAsk Anna(@IKEA_jp_Anna)」というアカウントで、グローバルのWebサイトで採用されている自動回答エージェントの「Anna」というキャラクターがつぶやいています。ブログはTwitterと同時に開始し、7月14日で1周年を迎えました。ブログ(IKEA Blog)では、お客様から問い合わせが多い家具の中からピックアップして組み立て方を解説したり、イベントレポートなどを紹介しています。

 YouTubeでは、テレビCMや「ホームファニッシングセミナー」という、IKEA FAMILYメンバー(会員)を対象としたお部屋作りのコツをお教えするセミナーの様子を公開しています。USTREAMに関しては、今年の2月に2回配信したのですが、今後継続するかは検討中です。Facebookは今年の2月1日から始めています。いただいたコメントには返信していますが、「IKEA JAPAN NEWS」とブログの更新情報を自動で流している状態です。

 あとは、自社開発のコミュニティサイトとして、「シェアmyイケア」というサイトもあります。IKEA FAMILYメンバーの皆さまに、イケアの家具を使ったインテリアの写真を撮って、投稿してもらうサイトです。

Q. 所属されている部署について教えてください

 私が所属しているのはコンタクトセンター、いわゆるカスタマーサポートの部署です。“Annaの同僚”(ソーシャルメディア担当)は全部で5人いて、Annaのツイートをサポートしています。Twitterだけを担当しているわけではなく、電話やメールでお客様対応をする合間に、Twitterやブログの更新を行っています。

 ツイートする内容などは特に役割を決めておらず、それぞれの自主性に任せています。みんなスウェーデン好きなので、スウェーデン語講座などのスウェーデンカルチャーも自前ネタ。ブログは週に2時間、ブログ作成用の時間が割り当てられているので、ブログ担当のメンバーがその間に更新しています。

 お客さまからの電話に応対するというコンタクトセンターの特質上、時間にとてもシビアですし、席も集まっていないので、普段は社内イントラやチャットツールを通じてスタッフ間のコミュニケーションを取っています。Twitterの受け答えについて相談をしたり、参考になる記事をシェアして勉強したり。

 打ち合わせをするのは、月に1回1時間のブレインストーミングをするときだけですね。それでもTwitterやブログをコンタクトセンターでやる意義は大きいと思います。社内外の情報が集まってくるし、きめ細かい対応ができるので。お客様からのポジティブな反応が見られるので、スタッフのモチベーションアップにも繋がっています。

Q. ソーシャルメディアの担当になった経緯を教えてください

 昨年の4月1日の組織変更でソーシャルメディア担当になったのですが、それまではストアのWebサイトの運営と社内コミュニケーションを担当していました。いろいろ調べながら3ヶ月かけて仕組みを作りましたが、あとはメンバーに任せているので、今のTwitterは業務的には全体の20%に満たないくらい。

 担当になるまではTwitterもFacebookも、プライベートな内容を投稿しているだけで、そこまでどっぷり利用していたわけではありません。ソーシャルメディア運用はコンテンツ次第だと思うのですが、この会社はおもしろいコンテンツがたくさんあって、とても恵まれた環境だと思います。

Q. ソーシャルメディア活用が始まった経緯や活用目的は?

 2010年の2月から4月に、期間限定でキャンペーンアカウントを開設しました。そのときに集まってくださったフォロワーさんたちとの間に“つながり”を感じることができ、Twitterを本格運用させる大きなきっかけになりました。

 イケア・ジャパンとして、現在のソーシャルメディアの活用目的は、プロモーションではなくカスタマーサポートが中心です。マーケティングの一部門であるカスタマーリレーション部門の下にコンタクトセンターも入っているので、部門長の指揮でコンタクトセンターが運用することが決まりました。

Q. ソーシャルメディアへの誘導はどのように行っていますか?

 各サイトと連携させたりはしていますが、今のところ広告出稿もせず、フォロワー増加策などは積極的には行っていません。強いて言うなら、IKEA FAMILYメンバー向けのメールマガジンにリンクを貼っているくらいです。その分、コアなファンとの絆を感じるので、やみくもに増やすのではなく、今まで通り、堅いフォロワーさんをじわじわ集めていきたいです。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&a...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2011/08/09 11:00 https://markezine.jp/article/detail/14145

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