フジテレビでは2010年1月から約3年間で、『怒涛のゲームアプリ 1000本ノック!!!』として、1000タイトルの配信に挑戦。2012年3月28日現在で200万ダウンロードを達成した。世界各国で50万以上のダウンロードを記録した「ブロック工場」や、3月末リリース予定の人気番組「あいのり2」のコラボアプリなどのタイトルがある。
ゲームアプリ事業に取り組むことについて、同社クリエイティブ事業局長の大多亮氏は、10年前からホームページ内にゲーム「フジテレビプラネット(当時はお台場ランド)」を設置、それがアクセスランキングで不動の1位を誇るという実績を示し、「番組で視聴者の方を喜ばせることと、ゲームで楽しませることは親和性が高い」とし、ゲームアプリ事業に積極的に取り組んでいく決意を表明した。
2012年5月からは、GMOが提供する「Gゲー」にて、Android端末向け配信も開始する予定。GMO代表取締役会長兼社長グループ代表の熊谷正寿氏は、フジテレビとともに「日本のクリエイティブを世界へ発信したい」と述べた。
またフジテレビでは、PCゲーム「ネットでシリーズ」にも力を入れている。代表的なタイトルに「ネットでガチャガチャ もやしもん」「テルマエ・ロマエ ネットでガチャガチャ」などがある。どちらも、テレビ番組や映画公開のタイミングと連動したキャンペーンを行なっており、今後も同社の資源を最大に活用していくとのことだ。
なお、テレビ番組からゲームへ、またその逆という連動型企画は今後も目白押しだ。具体的には、iPhone向けゲームアプリ「Numer0n(ヌメロン)」のリリースが4月上旬に決まっている。フジテレビの深夜のテレビ番組をゲーム化したものだが、番組の企画時からゲーム化は決まっていたという。
ほかにも、アメリカの有料ゲームアプリのランキングで上位を獲得したり、「モンスターハンター」「ストリートファイター」を手がけたといった実績あるゲーム制作会社と協力して、世界のマーケットを視野に、リアルなカードゲーム等とも連動したタイトル企画が動いているとのこと。
2012年は、各テレビ局が自社のコンテンツをフル活用したゲームアプリが続々と投入されそうだ。
【関連記事】
・営業主導で進む、フジテレビ無料動画サイト「見参楽」「お台場寄席」が示す、ネットと地上波人気番組の違い
・メディア単体でなく、「日本テレビ」全体との接点を創造 テレビ局の強みを総動員してスマートテレビ時代に挑む
・「ネットでも、やっぱりNHK」といわれる信頼にこたえる「NHKオンライン」の舞台裏