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「“カスタマー・フレンドシップ・マネジメント”で友達のような関係を顧客と構築」─ スタートトゥデイ 清水俊明氏

2012/05/17 08:00

 変化を続ける消費者の価値観や消費行動に、企業はどのように対応していけばいいのでしょうか。マーケティングコンサルタントのサイコス青葉哲郎氏が、第一線で活躍するマーケティングのプロフェッショナルに聞く対談連載。今回は、スタートトゥデイの清水氏に、成長著しいファッション通販サイト「ZOZOTOWN」のマーケティングや従来のCRMを進化させたユニークなCFM戦略「Customer Friendship Management」についてお話を伺いました。

今回お話を伺ったのは…
株式会社スタートトゥデイ マーケティング本部 本部長
清水俊明氏

過去18年間に渡り、マス広告を中心としたメディアミックスによるアプローチからコミュニケーションデザインを重視したクロスメディアによるマーケティングまで幅広く従事。2010年、株式会社スタートトゥデイ入社。「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念をマーケティング戦略でも実現すべく取り組んでいる。

休む間なく尽力した経験のすべてが今に活きている

 青葉――「ZOZOTOWN」といえば、活況のEC市場においても特に成長中のサイトとして注目を集めています。マーケティングの責任者である清水さんの牽引力が大きかったのではと思いますが、実はまだ入社して1年半ほどなんですね。

 そうなんです。2010年の秋に、CRM部を立ち上げる目的で入社しました。当時すでにZOZOTOWNの会員数や売上が勢いよく拡大していましたが、その分、戦略的なCRMが追いついていないことが課題だったんです。また、組織が大きくなる中でのマネジメントの強化も必要だったので、私はCRMの組織と仕組みづくりに加えて、若手が多いスタートトゥデイの中でマネジメント側としても参画しました。

 青葉――ご経歴を拝見すると、スタートトゥデイに至るまでに様々な業界で活躍してこられていますが、一貫してマーケティングに携わっていらっしゃるのですか?

 そうですね。新卒で入社したのは金融業界でしたが、3年目で広告宣伝部に異動してからはマーケティング一筋ですね。そこではマス広告を中心としたメディアミックスによるコミュニケーション戦略を担当する傍ら、金融業界はデータベースマーケティングが進んでいたのでいわゆるビッグデータも扱っていました。

 その後、マーケティングの中でもCRM戦略の強化を目的としていたSPA企業に転職したのですが、海外視察時に欧米流のITを駆使した先進的なマーケティングに興味を持ちまして。そんな折に、まさにその分野を日本に広げようとしていた広告代理店系Slerに移り、しばらくはマーケティングソリューションのコンサルタントをしていました。

 ただ、当時の日本では、マーケティングセクションとその実行基盤のITを選定するシステムのセクションの相互理解がないことで、欧米のマーケティングシステムがなかなか受け入れられなかったんです。それに歯がゆい思いをしている中で、外資系の音楽小売企業の経営層と出会う機会があり、CRM戦略全般の責任者として移りました。

 青葉――外資系小売業で、それまでの経験が一気に活かせたわけですね。

 そうですね。コンサルタント時代は日本の会社にはなかなか通りにくかった私の提案にも、大変理解が早く、投資額も小さくはなかったはずですが決断してくれました。加えて、転職を決めた背景には、個人的に音楽が好きだったということもありました。

 若い時は、平均睡眠時間が2~3時間、365日中360日働いているような時期もありましたが、精神的に厳しくなってきていたんですね。次第に本当に“好きなこと”を仕事にしている人にはかなわないなと感じるようになり、自分が純粋に“好きなこと”、得意な領域で自分の価値を発揮しようと考え始めました。

 年々、縮小する音楽市場の中で店舗とECとのシナジーを確立するために色々なことにチャレンジしましたが、厳しい環境の中でも好きな分野で仕事ができる感謝の気持ちが大きかったですね。その後、当社の社長である前澤と知り合い、半年ほどいろいろと話をした上で再び舵を切ることになったわけです。

 当社も元々は輸入版CDを扱っていたので、前職とカルチャーが似ているところがありますし、何より伸び盛りで勢いがある。成長企業ならではの課題も理解して入社したので、今は前職のときよりさらに自分の経験を活かせていると思います。キャリアとしては紆余曲折に見えても(笑)、振り返ればすべてが今のために必要な経験だったという実感があります。

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