異色の顔合わせで始まったキーノート
2日目のオープニングキーノートは、佐賀県武雄市市長・樋渡啓祐氏、ワタナベエンターテインメント代表取締役会長・吉田正樹氏が登壇。モデレーターとして、事業構想大学院大学、教授、日本マイクロソフト 業務執行役員 セントラルマーケティング本部長・江端浩人氏がこの異色の顔合わせの舵を取った。
武雄市は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者として初めて運営する図書館、武雄市図書館を2013年4月1日に開館。公立図書館の運営を民間に委託することについては多くの議論が巻き起こった。蔦屋書店やスターバックス コーヒーが併設された図書館を実現するにあたり、どんな困難があったのかを歯に衣着せぬスピーチで紹介し、会場をわかせた。
いっぽう吉田氏は、ワタナベエンターテインメントの前身である渡辺プロダクションの創業者、渡邊晋氏が生まれたのは福岡であることを紹介。その縁もあって、2007年「九州事業本部」を開設し、福岡のアーティストプロデュースや番組制作やコンテンツの発信を行っている。氏自身も長くフジテレビでバラエティ番組の制作の現場に携わってきた経験、中川翔子、イモトアヤコのように自ら発信する力とモチベーションをもったタレントの活動も紹介した。
このキーノートのテーマは「拡散するコンテンツとは?テレビからソーシャルへの変遷」。樋渡氏は、発信し注目されるだけでなく、批判があればそれを受け入れて修正していく「修正力」も大事だと語り、江端氏は「現在の広告の話に引きつけて言えば、A/Bテストのようにやってみてどんどん修正していくのも同じ考え方」と語った。
ボードメンバーが語る九州の特徴
続いて行われたミニキーノートには、アドテック九州のアドバイザリーボードメンバーから4名が登壇。前田 哲郎氏(アンダス 代表取締役)、覚田 義明氏(ペンシル 代表取締役社長)、加藤公一レオ氏( 売れるネット広告社 代表取締役社長)、田岡 敬氏(JIMOS 代表取締役社長)が登壇。
九州のビジネスの特徴、予算の規模が東京と違うこと、そのなかで結果を出すことに長けた人物が九州で育っていること、単品通販がなぜ九州で成長したのかを紹介。初回の購入だけでなく、顧客との長い関係性を構築していくことの重要性についても指摘があった。30分という短いセッションだったが、冗談を交えたなごやかなトークからは、九州でビジネスを行うことへの各氏の誇りが感じられた。
キーノートが終わってから会場の外に出ると、下の写真のような風景がひろがっていた。アドテック九州はエンディングキーノートまでまだまだ多くのセッションが行われる。
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