SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2013 FUKUOKA

EC化率10%超!ユナイテッドアローズのネットと店舗を連動させたO2O戦略の秘訣


 基幹ブランド「UNITED ARROWS」を中心に、ターゲット層を明確にした複数ブランドを展開し、躍進しているユナイテッドアローズ。創業以来、増収を重ね、昨年には売上1,150億円を達成した。そのうちECの割合は11.2%、右肩上がりだが「実は一度、ECはうまくいかずに撤退している」と語るのは同社 相川慎太郎氏。「ネット通販 店舗連動の取り組みと課題」と題し、O2O促進への取り組みを紹介いただいた。

EC化率10%を超えるユナイテッドアローズ

 ネット通販と店舗を連動させた取り組みが注目されているユナイテッドアローズ。同社の特徴は、仕入商品と自主企画商品で構成されるセレクトショップ形態と、メンズ・ウィメンズのビジネスからカジュアル、さらに生活雑貨までそろえるフルライン展開である。そして主力事業の「UNITED ARROWS」は、路面店や大型商業施設内など、現在全国に33店舗を展開している。

株式会社ユナイテッドアローズ 事業支援本部 デジタルマーケティング部
相川慎太郎氏

 同社ではほかにも、より幅広いトレンドカジュアルを提供する「UNITED ARROWS green label relaxing」やシューズブランド「Odette é Odile UNITED ARROWS」など全16ストアブランドも展開し、23期連続増収を達成している。最近では、高速道路のパーキングエリアや駅ナカ、空港への出店など、新規チャネル開発も話題になった。

 講演資料より掲載(以下、同)

 「衣料品小売の売上シェア1%が、創業以来のビジョンだった」と、同社 事業支援本部 デジタルマーケティング部の相川慎太郎氏は明かす。「昨年それを達成し、新たに9年後の目標を今の倍の売上2,200億円としました。当社の経営理念である『世界に通用する新しい日本の生活文化の規範となる価値観の創造』を目指し、2022年に向けて『ニッポンにユナイテッドアローズあり。私たちは世界中のお客様からも注目され、愛される、お客様満足日本一のファッション小売企業を目指します。』とのスローガンを掲げています」

 その柱となるいくつかの経営戦略において、現在売上の11.2%(119億円)を占めているネット通販も、欠かせない取り組みになっている

EC事業成功の背景にある戦略

 ECの売上構成比は、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」経由が6割強、その他の外部サイトが2割弱、自社直営オンラインストア「UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE」が約2割といったところだ。割合は外部サイトが大きいものの、昨年から今年にかけては特に直営オンラインストアが好調で、14.5億円から20億円へと伸長した。

 直営オンラインストア、およびEC全体の好調の理由はどのような点にあるのだろうか?相川氏はその背景にある施策について、次のように提示する。

EC事業成功の背景にある施策

<直営オンラインストア>
(1)実店舗連動の強化
(2)店頭顧客に対する販促とEC会員化施策の実施
<EC全体>
(1)在庫連動の取り組み
(2)EC売上を極大化させる組織体制

 「まずは直営オンラインストアの方からお話しすると、そもそも当社では『直営オンラインストアのお客様は店頭と同一』と考えています。ECが伸びているといっても、まだ売上の9割を店頭が占めているので、あくまで主軸は店頭。直営オンラインストアは、店舗への顧客誘導と再来店促進機能を担う位置付けです。加えて、新商品の情報発信や、店舗外での24時間決済サービスを提供する場と捉えています」と相川氏は語る。

 自社ではECをどう位置付けるのか。まずはその点を明確にすることが、施策立案のポイントになる。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
直営オンラインストアを利用している顧客は店舗での購入額も高い

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2013 FUKUOKA連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/08/24 15:02 https://markezine.jp/article/detail/18275

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング