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「現場と一体となったマーケティングを」1年でトラフィック・売上が倍増したANAのモバイル戦略

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2014/09/29 08:00

 スマートフォンが生活に浸透し、情報接触だけでなく購買の場もモバイルへシフトしつつある。9月9日(火)に開催したMarkeZine Day 2014 Mobile Adの基調講演「モバイルシフトする消費者の変化に対応せよ~ANAのモバイルマーケティング実践事例~」では、全日本空輸 マーケティング室の西村健氏より「ヘビーユーザーにはアプリ」といった利用頻度別にメディアを特化する考え方が紹介された。

宣伝部とWEB販売部を統合した「マーケットコミュニケーション部」

 日本ブランド戦略研究所が今年8月に発表した「Webサイト価値ランキング2014」にて、主要260企業・ブランドの中から総合1位に輝いた全日本空輸(以下、ANA)。2年連続1位という評価に、同社 マーケティング室 マーケットコミュニケーション部の西村健氏は「ありがたく、サイト運営に携わる者のモチベーションにもなる」と語る。

全日本空輸株式会社 マーケティング室 マーケットコミュニケーション部 西村健氏

 ANAではサイト運営を円滑にすることを目的に、2012年4月、新たに「マーケットコミュニケーション部」を立ち上げた。それまでは宣伝部でマス媒体を、WEB販売部でオンライン購買を管理していたが、この2部署を統合。オンラインでの販売額が大きくなるにつれ、「ひとつの部署でスピード感をもって、トリプルメディアを介した立体的なコミュニケーションを図っていくべき」との考えに基づいての改編だ。

 「マーケットとどうコミュニケーションをとっていくか、それがそのまま部の名称になっています。私はWeb担当としてサイトやアプリを管轄していますが、広告の担当や、ソーシャルメディアの担当も部内にいるので、キャンペーンの展開時などは非常に連携しやすくなりました」(西村氏)

 そして「エアラインの会社なので、事業の中心は当然オペレーションです。ANAにおけるマーケットコミュニケーション部は、マーケティングの3P(プロダクト、プライス、プロモーション)のプロモーションの部分に位置付きます」とも西村氏は語る。

モバイルは単なる予約購入メディアではない

 現在、同社のPCサイト「ANA SKY WEB」は1日のUUが55万人、PVは600万に上り、昨年度の販売額は4,710億円。一方、モバイル向けの「ANA SKY Mobile」はUU16万人、PV120万、そして昨年度の販売額は600億円と、PCサイトに対して1~2割程度のインパクトを持つチャネルとなっている。

 PCサイトに追随して、モバイルサイトのグローバル化も進めている。中国にてモバイルの普及率がPCを上回ったことから、昨年12月に日英に加えて中国語版も整備。それもあり、トラフィック、売上ともに「日々増えていると体感している」という。

 数字の勢いが目立つが、「ANAとしてはモバイルを単なる予約購入メディアとはまったく考えていないんです」と西村氏。同社では顧客との接点を、航空関連事業と、ECやショッピングモール運営などの顧客関連事業の2つに大別している。この中でモバイルがPCと比べて優位なのは、航空券を購入後、搭乗前から機内、降りるところまでも肌身離さず持っている点だ。

 「予約購入だけでなく、サービス提供完了後までをモバイルというデバイスで完結できるのは、当社の事業の特徴といえます。ですので、モバイルにはかなり早い段階から取り組んできましたし、顧客接点として標準のデバイスだと考えています」(西村氏)


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連載:MarkeZine Day 2014 Mobile Ad

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