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モバイルニュースアプリで成功するメディアが、将来のマスメディアを制するか【ICT総研調査】

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2014/11/05 09:30

 ICT総研が実施した「2014年度モバイルニュースアプリ利用動向調査」から、最も満足度が高いニュースアプリはスマートニュースであることがわかった。

 ICT総研は、「2014年度モバイルニュースアプリ利用動向調査」を実施し、その結果を発表した。

急増するモバイルニュースアプリの利用者、2015年度末には3,000万人を超える見込み

 新聞、テレビ、パソコンなどニュースを見るための媒体は多種多様だが、近年モバイル端末でニュースを閲覧する利用者が急増している。モバイル端末の中でも特にスマートフォンでニュースを読む利用者は多く、ニュースを見やすくするためのスマートフォン用アプリもここ数年急速に普及が進んでいる。

 日本国内におけるモバイルニュースアプリの利用者数(アクティブユーザー数)は2012年度末に303万人だったが、2013年度末には4倍の1,294万人へと急増。今後も増加傾向は続き、2014年度末に2,242万人、2015年度末には3,286万人に増加する見込み。さらに2016年度には3,927万人、2017年度には4,435万人がモバイルニュースアプリを利用すると予測される。

 これまで、モバイル端末上でニュースを見るユーザーの多くは、ニュースアプリではなく汎用的なインターネットブラウザ上のポータルサイトを利用しており、2012年度末までは全体の約9割を占めていた。今後もブラウザ上のポータルサイトでニュースを閲覧するユーザーは3,000万人規模で推移する見通しだが、ニュースメディアの主役は徐々にニュースアプリに移行しそうだ。

ニュースアプリ利用率1位は断トツでYahoo!ニュース

 ICT総研が2014年10月に実施したアンケート調査では、4,294人のアンケート対象者のうち41.9%が「1年以内にニュースアプリを利用したことがある」と回答。ニュースアプリのうち、最も利用率が高いのはYahoo! Japan/Yahoo!ニュースで31.7%となった。利用率2位はグノシーの7.3%、3位にスマートニュース6.8%、4位がLINEニュースで6.3%となった。

 アンケートの結果から見ると、Yahoo! Japan/Yahoo!ニュースはモバイルニュース利用者の中でも利用率が非常に高い。元々パソコンやスマートフォンのYahoo!ポータルサイトを利用していたユーザーは5,000万人以上存在するため、使い慣れた同じコンテンツを利用できるYahoo! Japan/Yahoo!ニュースが利用率1位となるのは当然の結果とも言える。

 まだYahoo!との差は大きいものの、ニュース専門アプリとして開始されて間もないグノシーやスマートニュースが7%前後の利用率に達しているのは注目に値する。グノシーは2014年9月末時点のアプリダウンロード数が600万件を突破、スマートニュースは500万件に達している。

利用者満足度1位はスマートニュース

 主なニュースアプリの利用者満足度に関するアンケート結果は、スマートニュースの満足度が最も高く77.7ポイント、次いでFlipboardが77.3ポイントだった。3位はYahoo!ニュース BUSINESSで76.7ポイント、4位はLINEニュースで74.3ポイント、5位はAntennaで74.1ポイントに。Yahoo!ニュースは71.5ポイント、グノシーは68.4ポイントに留まった。スマートニュースの満足度が高いのは、電波の悪い場所でも快適に記事を読めるSmartモードなどスマートフォンのために最適化されたユーザーインターフェースが評価されていることなどが理由と見られる。

モバイルニュースアプリで成功するメディアが、将来のマスメディアを制する

 ニュースアプリを利用しない理由に関するアンケートでは、「他の媒体から得るニュースで十分だから」という回答が最も多く、56.1%となった。次に多かったのは「自分でニュースを探したいから」で19.6%を占めており、ニュースアプリに多く見られるキュレーション型のニュースを嫌う利用者も一定数存在するようだ。また、コンテンツ課金に対する懸念や、ニュースアプリ上の広告などもニュースアプリを敬遠する理由に。

 文字や写真で読むニュースメディアの中心はこれまで紙媒体の新聞が担ってきたが、若年層の新聞離れが続き、ここ数年でネットニュースが中心になりつつある。国内の新聞発行部数は2000年の5,370万部から2013年には4,700万部へと減少を続けている。月額4,000円程度の新聞購読料を嫌う世帯が増えているためで、今後も新聞の購読者減少には歯止めがかからない状況だ。

 一方でモバイルニュースの利用者だけでも既に5,000万人を超えており、2016年度には7,000万人に達する見込みだ。パソコンやその他の媒体を利用したネットニュース利用者も加えれば国民の大半がネットニュースを中心に読む時代になったとも言える。

 今後は、紙媒体とネットメディア間の競争よりも、ネットニュース内での読者獲得競争がより重要になる。スマートフォン契約者が6,000万件を超えており、数年のうちに9,000万件に達することが確実なため、モバイルニュースアプリで成功しトップシェアを獲得するメディアが将来のマスメディアを制するという見方もできそうだ。

【調査概要】
調査方法:ニュースサイト運営会社・関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4,294人へのwebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したもの

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