LINE株式会社は、1月29日、2014年通期および2014年10-12月期(Q4)の業績を開示した。2014年10-12月期のLINE株式会社全体(LINE PLUS・LINE Business Partnersを含めた連結業績)の売上額は261億円(前四半期比10%増/前年同期比78%増)となり、2014年通期の売上額は863億円(前年通期比114%増)となった。また、基幹事業であるLINE事業単体の2014年10-12月期の売上額は236億円(前四半期比10%増/前年同期比84%増)、2014年通期の売上額は774億円(前年通期比126%増)という結果に。
LINEの月間アクティブユーザー数は約1億8,100万人に。そのうちLINEがトップシェアを占める3か国(日本、タイ、台湾)のMAUは約9,200万人を占める。各国の登録ユーザー数においては、1,000万ユーザーを超える国は計13か国にのぼり、新規ユーザーおよび月間アクティブユーザー数は引き続き堅調に増加している。
スタンプ事業は世界的に好調
スタンプ事業においては、アジア地域を中心に、アニメーションスタンプ(動作付きスタンプ)が好調。欧米においても各国の文化や流行を取り入れたアニメーションスタンプを継続的に提供していく。また、ユーザーが制作するスタンプを世界中で販売・購入できるプラットフォーム「LINE Creators Market」においては、2014年5月のサービス開始から6か月となる2014年11月時点で登録クリエイター数が世界145か国・27万人を記録し、販売金額上位のスタンプ平均販売額は売上10位までの平均が3,680万円を越えた。
ゲーム事業、アジア市場を中心に海外のユーザー拡大へ
ゲーム事業においては、2014年Q4にLINE キャラクターが登場する3タイトルを含む、6つの新規タイトルをリリースした。また「LINE:ディズニー ツムツム」は、2014年10月に3,000万ダウンロードを突破し、米国、台湾、韓国においてはテレビCMやオフラインのユーザーイベントの開催を通じて堅調に新規ユーザーを獲得し、「LINE GAME」のヒットタイトルの1つとして売上げを牽引している。
今後は、これらのカジュアルゲームにおいて売上げランキング上位を維持していくほか、RPGなど、ミドルコアジャンルのタイトルも上半期を目処に提供を開始する予定。さらにはタイ、台湾などのアジア市場において現地ゲーム開発会社と提携し、各市場に特化したゲームタイトルを提供することで、海外の「LINE GAME」ユーザーを拡大する方針だ。
タイ・台湾などでも広告事業が好調/LINE@のグローバル展開加速
広告事業においては、これまでAndroid版LINEのみで提供していたインセンティブサービス「LINE フリーコイン」を、2014年12月にiPhone版LINEでも提供を開始した。日本だけでなく、タイ・台湾でもゲーム事業者の利用を中心に利用が増加している。特に「LINE フリーコイン」の広告メニューの1つである動画視聴型インセンティブサービス「LINE フリーコイン Video」の導入企業が増加している。
また、2014年9月に台湾でも提供開始している小売店鋪や中小企業を対象としたビジネスアカウント「LINE@」は、登録店舗数が2014年末時点で13万件を記録し、急速に成長。今後は「LINE@」をグローバルで展開し、法人はもちろん、個人単位でも利用できるようにすることで「LINE@」ユーザーを拡大していく。
今後の展望
このほか、今後のLINEプラットフォーム展開の中核となるモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」、フードデリバリーサービス「LINE WOW」(日本のみ)の提供や、ゲーム新会社の設立、ラジオ型音楽配信サービス「MixRadio」事業の買収、サービスのローカライゼーションの一環として、タイにおける動画配信サービス「LINE TV」の提供、韓国におけるショッピングサービス「LINE LUXURY DEAL」の提供などを通じ、各事業分野におけるプラットフォーム基盤の強化を行っていく。
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