NTTドコモは2日、スマートフォンに挿入されたSIMカードに記録されている電話番号などを、機器どうしのタッチでSIMを搭載しないタブレットやIoT機器等に切り替えるソフトウェアを開発したと発表した。このソフトウェアは、電話番号をもつ親機と切り替え先となる子機との接続、電話番号などのSIM情報(※)の送信を行うAndroid向けのアプリ。クアルコムが新たに開発した、ポータブルSIMアプリと連携してSIMを制御するソフトウェアと組み合わせることで電話番号等の切り替えが実現する。
クアルコムが開発したソフトウェアは、同社が2015年夏に提供する携帯機器・小型通信機器向けのチップセットに搭載される予定。このチップセットは、電話番号を送信する親機側の機能だけではなく、受信する子機側の機能も搭載しているため、クアルコムのチップセットを機器に搭載することで、親機や子機を容易に開発でき、多様な対応機器の提供が可能になる。
今回の開発は、2014年6月にドコモが開発したカード型の小型認証デバイス「ポータブルSIM」と同等の機能をスマートフォンで実現するもの。カーナビなどの車載器を子機として、運転者の特定やスマートフォンで利用している音楽などのクラウドサービスを車のステレオで聴いたり、検索した目的地の情報をカーナビへ引き継いだりすることなどが可能になる。
※「SIM情報」とは、SIMカードに保存されている携帯電話番号、携帯電話加入者に発行される国際的な加入者識別番号であるIMSIや、SIMのAppletに格納するID・パスワード等の情報。
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