App Annie(アップアニー)は、IDCとの共同レポート「IDC&App Annie共同調査レポート:オンラインマルチプレイヤーが変えるゲームの勢力図」を発表した。同レポートでは、オンラインマルチプレイヤーゲームの最新状況を、携帯型ゲーム機など様々なプラットフォームに与える影響を紹介。世界中の主要なアプリストアに加え、家庭用ゲーム機器やPCなどの世界中の利用者データを元に分析している。
また、同レポートの発表に際して、App Annie CEOのBertrand Schmitt氏は、「モバイルゲームビジネスを取り巻く環境は、日々変化している。近年では、伝統的なゲーム会社が主要なビジネスシフトを行った。長期にわたり携帯型ゲーム機市場を独占する任天堂が2015年3月、DeNAと提携し、スマートフォンおよびタブレット向けに多数のゲームを共同開発すると発表した。マリオ、ゼルダ、ポケモンを含む任天堂の人気キャラクターが同社の新たなモバイル戦略のカンフル剤となるだろう。また一方、Activision、Ubisoft、Warner Bros.はIPをモバイルプラットフォームを通して拡大している。これらのことを考慮すると、様々なデバイスで高品質の統一したゲーム経験をユーザーに提供していき、効果的に収益を生む仕組みをつくるために、ますますゲーム会社はモバイルゲームへの投資を増加していくだろう。このレポートでは、ゲーム市場の更なる成長を助長するオンラインマルチプレイヤーの与える影響について解説している」とコメントを発表した。
モバイルゲームに対する消費者支出が大幅に増加
ゲームに対する消費者支出は、2014年第1四半期から2015年第1四半期にかけてiOS App Storeで約30%増加、Google Playで約50%増加した。一方、携帯ゲーム機のソフトウェア支出は前年同期比でほぼ横ばいに。また、ゲームへの消費者支出において、iOS App Storeではアジア太平洋のシェアが増加、Google Playでは北米のシェアが増加した。
オンラインマルチプレイヤーゲーム、セッション時間・消費者支出額がともに増加
2015年6月までの12か月間に、ポータブル向けオンラインマルチプレイヤーのユーザーの週間平均ゲームプレイ時間は、ポータブル全体のユーザー平均を約35分上回ると予想。また、2015年第1四半期のモバイルゲーム上位50本において、マルチプレイヤーゲームはダウンロード数の約30%しか占めていないにもかかわらず、消費者支出では約60%を占めた。
マネタイズがうまくいっているゲームジャンルは?
Clash of Clans、Game of War - Fire Age、Boom Beach、Hay Dayのような都市建設/リソース管理およびタワーディフェンス系ゲームは、最近の四半期において特にマルチプレイヤーゲーマーからうまくマネタイズできているようだ。これらのゲームはプレイヤー同士でチームを組めるようになっており、チームプレイは社会的な一体を生み、ゲームのエンゲージメントを高める傾向がある。
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