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まだデータ分析で消耗してるの?デジタル行動観察による直感的UX改善で売上140%の化粧品ECに迫る

2017/08/04 12:00

「お客様のために」が裏目に出ていたことも

高橋:行動観察に基づく仮説発見といえば、こんなこともありました。ユーザグラムでページごとの滞在時間がわかるのですが、「ご利用ガイド」に3分以上時間をとっているお客様が多かったんです。

 「ご利用ガイド」は商品の送料やお届け時間帯、返品などに関するコンテンツなので、熟読せずに必要なところをぱっと読むのを想定していました。しかし、お客様が3分も読み込んでいるというのは、コンテンツに問題があることを示唆しています。「ご利用ガイド」の表現が詳しすぎて読みづらいのだと仮説を立てて、簡易化してみたところ、滞在時間を短くすることができました。

 「ご利用ガイド」は、「お客様にもれなく丁寧に説明をしよう」と当社として力を入れていたところでした。その努力が逆に、お客様が必要としているガイド情報を見つけにくくしてしまい、利便性を下げてしまっていたのです。反省するとともに非常に恥ずかしくなりましたね。

 このように、デジタル行動観察で仮説を発見し、それをもとに施策を行って、その結果を再度デジタル行動観察で検証して、さらに新たな仮説を作って施策を細かく改善する、といったサイクルを細かく繰り返しています。

顧客の「思ってもみなかった行動」がUX改善のヒントに  

三宅:なるほど。高橋さんは、具体的にユーザグラムをどのように業務に組み込んでらっしゃるのでしょうか。

高橋:朝出社してすぐに前日の売上を集計してから、「どういった方が買ってくださったのか」をデジタル行動観察で調べるんです。基本的に、毎日100人ほどのお客様の動きをチェックしていますね。正直、どれだけ見ても飽きません。必ずと言っていいほど、お客様の「思ってもみなかった行動」を発見できて、サイト構造や施策が抱えている問題に気づくきっかけになり、販売成果を向上させられるので。

三宅:ECでありながら、実店舗のようにお客様の行動を観察することで、施策を改善していくわけですね。ちなみに、今朝はお客様のどのような動きをウォッチされたのですか。

高橋:最近、Paidy(ペイディー)という後払い決済を導入したんですね。決済全体に占めるPaidyの利用率は、導入後1週間で全体の20%くらいになっており、当社としてはその決済方法を推しています。

 それで、お客様が購入時に決済方法を選ぶタイミングで、どれくらいの時間をかけて決断をしているのか興味があり、滞在時間を見ていました。その結果、かなり短い時間でPaidyを選んでいるのがわかったので、「うちのお客様にはPaidyで支払う習慣がかなり浸透している」と仮説を作り、サイト内での告知を強める取り組みを決めました。

直感的な気付きこそが、スピーディーにUX改善を行うカギ

三宅: ユーザグラムでは、お客様一人ひとりの行動を追って発見を得るほかに、発見した行動パターンのお客様が何人いるかを定量的に集計できます。こちらの機能は試されましたか?

高橋:はい、例えば、施策の効果検証で使っています。毎週水曜日に更新しているメイクレッスン動画のページがあるのですが、毎週木曜日に、前日更新した動画をどれくらいの方が観て、商品購入につながったかをチェックしています。

 すると、商品購入者全体の約42%が、その動画ページを通ってから購入していることがわかりました。特定のページを購入者の40%が見るということはなかなかないと思うので、このメイクレッスン動画施策はうまく機能しているという仮説を持つに至りました。

三宅:お話を聞いていると、高橋さんが得られた発見を施策に移すスピードがとにかく速いことに驚かされます。

高橋:デジタル行動観察って、直感的な気づきが一瞬で得られるじゃないですか。限られたリソースで成果を上げるには、スピードが命だと考えているので、気づきをすぐ施策につなげることを大事にしています。

三宅:サイトやマーケティング施策を改善するにあたって、社内説得で苦労されたことはありませんでしたか。

高橋:代表の方針であるブランディング重視の考え方と、EC担当として成果を上げなくてはいけないことの板挟みがあったのですが、ユーザグラムの画面を実際に見せることで、代表とのコミュニケーションがとりやすくなりましたね。

 たとえば、自然検索にいったん戻ってから入り直す人がたくさんいるのを見れば、直感的に「お客様を迷わせてしまうサイトになっていてマズい」とわかるので、いちいち詳細な資料を作ったりせずに改善施策にOKをもらえるようになりました。

ユーザー一人ひとりの行動を捉える!デジタル行動観察ツール「ユーザグラム」はこちら

ウェブサイトに訪れる一人ひとりのユーザー行動を追うことで、ユーザーが離脱していたり、つまづいているポイントを把握できるので、成果が上がるUX改善の施策につながります。


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