SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2017 Autumn(AD)

既存のMAはもう古い!デジタルで接触する97%の匿名顧客を獲得するには~SATORIが完全解説

 デジタルファーストというキーワードと切っても切れないのが、顧客への接触を自動化・効率化するマーケティングオートメーションだ。同ツールの認知度ランキングで2位に食い込んでいる「SATORI」が、「創業2年にして、200社以上に導入されているMAツール」だと聞くと驚かれるのではないだろうか。9月27~28日に開催されたMarkeZine Day 2017 Autumnに、同社代表の植山浩介氏が登壇。マーケティングオートメーションに足りない概念と、自社が中小企業としてどのようにBtoBマーケティングを成功させているかが詳細に語られた。

BtoBにも押し寄せる、デジタルファーストの波

 現在、顧客と企業の最初の接点は、デジタルがほとんどであろう。隙間時間にはスマホでSNSのタイムラインを眺め、ふと疑問に思ったことがあると考える前に検索している、といったこともまったく日常的な行動になっている。

 そうした、顧客にとっての一番の接点が「デジタル」になってしまったという変化を指す「デジタルファースト」をテーマに開催された今回のMarkeZine Dayで、SATORI株式会社の植山浩介氏はタイトルに「マーケティングオートメーションはもう古い?!」と掲げた。その真意は、マーケティングオートメーション(以下、MA)がブームとして扱われている現状に疑問を呈し、「MAは一過性のものではなく、BtoBのデジタルマーケティングの本質を突いていく概念だという意図を込めた」と説明する。

SATORI株式会社 代表取締役 植山浩介氏
SATORI株式会社 代表取締役 植山浩介氏

 エンジニアを15年、マーケターを5年経験した植山氏が2015年に立ち上げたSATORI株式会社は、MAツール「SATORI」を開発・提供。後発ながら今年3月時点でMAツールの認知度ランキング2位を誇っている(出典:2017年3月 ジャストシステム)。導入企業は現在200社ほどで、中小企業や大企業の中の小規模事業のようなリソースが少ない組織で主に活用されている。何より、自社が同ツールを使って認知度を獲得するところから事業を拡大してきたノウハウが、導入企業に評価されているという。

 植山氏は「デジタルファーストな顧客に対するマーケティングが、今の本質的な課題です。BtoBだと『営業マンを呼ばないだけでなく、資料請求さえ行わなくてもオンラインで情報収集して判断できる』という顧客が増えている、つまり顧客にとっての最前面にデジタルが来ているのは非常に厳しい状態です」と切り出し、次の2つのデータを提示する。

デジタルで接触する顧客の97%が匿名という現実

 植山氏が提示した2つのデータのうち、ひとつは顧客コミュニケーションの85%が、メールやWebサイトやネット広告などの非対面の接点で展開されるようになること(出典:2017年 ガートナー社)。もうひとつは、Webサイトを訪れる人の97%が、MAツールを使っても匿名状態であること(出典:2017年 SATORI)。つまり、既存のMAツールは、実名がわかって“潜在顧客化”してからの顧客育成をするものが多いが、これを導入したところで、97%の匿名見込み顧客に対しての育成はできないのだ。

 一方、先の「MAは古い?!」という提示は、そもそものMAの発祥を考えると頷ける部分も大きい。植山氏によると、20年前にアメリカで誕生したMAは、広大な国内で顧客と会えない状況をどう埋めるかという観点でつくられたもので、デジタルファーストを前提にしていない。「見込み顧客を発掘して育成し獲得する、という行為は汎用的だが、それがデジタルを前提にしていない点で今のMAツールは限界がある」と植山氏。

 これらを踏まえると、MAツールはデジタルマーケティング実践の強力な味方になるようでいて、実はMAツールだけでは不十分。先のデータからわかるように、実名化して資料請求やセミナー参加などアクションを起こす顧客は見込み顧客全体のごくわずかだ。

 「本当は、その先に何十倍も潜在顧客がいることをぜひ理解していただきたいと思います」と植山氏。デジタルファーストの顧客を捉えるには、MA以外の要素を入れる必要があるという。その要素であり、実際にSATORIが自社のBtoBマーケティングで重視しているのは、いかに早くデジタルで潜在顧客に接触するかという「ファーストタッチ」の視点だ。

次のページ
潜在顧客が課題を感じた時点で“ファーストタッチ”

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2017 Autumn連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/12/04 16:33 https://markezine.jp/article/detail/27258

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング