ケータイ小説を「よく読む人」と「たまに読む人」の違い
アンケートは、3キャリアの公式携帯サイト「公募懸賞ガイド」上で行われ、6,272件の有効回答を得ている。発表された資料によると、ケータイ小説を「よく読む」人は12%で、「たまに読む」の12%と合わせると、読んだことがある人は全体の4分の1程度。一方「あまり読まない」は17%、「まったく読まない」は59%で、ケータイ小説を読んだことのない人は6割近くに達している。読んだことのない人が多い理由には、10代~70代と幅広い年齢層を調査対象としていることも大きいだろう。
ケータイ小説を読む理由については、「よく読む人」と「たまに読む人」で大きく異なることがわかった。ケータイ小説をよく読む人では「作品が面白い」が最も多く68%なのに対して、たまに読む人は「気軽に読める」が75%となっている。
また、よく読むジャンルについても、よく読む人が好むのは「恋愛小説」が78.5%で圧倒的。たまに読む人は、「恋愛小説が」42.3%で、「ミステリー」(19.3%)や「エッセイ・ノンフィクション」(17.8%)も一定数読まれていることから、ケータイ小説好きというよりも、文学好きな傾向があると言えるだろう。また、「面白いと思ったケータイ小説が出版された場合、あらためて買うか」については、ケータイ小説をよく読む人は「買う」が77%だが、たまに読む人は35%にとどまっている。
ケータイ小説をよく読む人の6割は「まったく本を読まない」
1年間のうちに購入した本、借りた本あわせて小説は何冊くらい読むかについては、ケータイ小説をよく読む人のうち66.7%は「まったく読まない」と回答。たまに読む人、ケータイ小説をあまり読まない、あるいはまったく読まない人では「年間で数冊程度」という回答が4割を超えているのに対して、ケータイ小説をよく読む人では1割程度。ここでもケータイ小説好きは、従来の本好き、文学好きとは異なる傾向があることがわかる。
よく利用するケータイ小説サイトで最も人気があったのは「魔法のiらんど」で、「モバゲータウン」や「パピレス」、「野いちご」、「フォレスト」などがあがっているが、「特に決まっていない」が6割に達している。
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