「恥ずかしい」から「自身をケアするリテラシー」へ。ユーザーの認識を転換し多面的な接点を創出
そこでKARADA内科クリニックは、The Breakthrough Company GOとともに、単に薬を処方するのではなくブランド体験全体を通じてユーザーの認識を書き換える戦略をとった。
戦略のコンセプトは、性感染症を「恥ずべき事象」から「日常のケア」へとリポジショニングすること。従来の医療サービスに見られる、白や青を基調とした清潔感のみを強調するデザインをあえて避け、若年層の生活に馴染む軽やかで洗練されたトーン&マナーを採用した。これにより、予防薬を保持していることが恥ではなく「自らの心身をケアするリテラシーの象徴」として映るよう、情緒的価値を付加した。

具体的な施策として、ブランドを体験拡張すべくデジタルからリアルまで多角的なアプローチを展開した。
その一つが、ポッドキャスト番組「ニシダとまつきの性々堂々」である。お笑い芸人とタレントを起用し、従来はクローズドな場でしか語られなかった性や恋愛の悩みをあえて正々堂々と議論。番組内で性感染症の知識を自然に組み込むことで、聴取者が抵抗感なく情報を受け取れる「話しやすい空気」を創出した。検索行動に至る前の潜在層に対し、エンターテインメントの文脈で正しくリーチさせる意図で実施した施策だ。
さらにリアルな接点として、若年層が集まるイベントへの出展や歌舞伎町エリアでの啓発活動、遊びながら知識を深められるオリジナルカードゲームの開発など、ブランド体験を重層的に構築。単なる広告露出に留まらず、ユーザーの生活動線上に「予防という選択肢」を自然に配置し、巻き込みながら知識を浸透させていくことに注力した。
一連の取り組みの結果、サービスのローンチから半年間で200件以上のメディア露出を獲得。従来は医療情報の取り扱いが難しかったファッション・カルチャー誌でも特集された。またポッドキャスト番組は「恋愛部門」で2位を記録し、配信終了後もフォロワーが増え続けるなど、ストック型の啓発コンテンツとして機能している。
ビジネス面では、利用者の7割以上を20〜30代が占め、実店舗のクリニックを上回る若年層へのリーチに成功。24時間対応の利便性とブランドへの信頼から、ローンチから2ヵ月で単月黒字化を達成した。加えて、単発の処方に留まらず、定期的な検査や他診療への波及といったLTVの向上にもつながっている。
取り組みの関係企業:KARADA内科クリニック(広告主)、The Breakthrough Company GO(企画制作)、AID DCC.(制作会社)
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