「サイト内行動データ」を基に設計した3つのLINE施策
実践の1つ目は「パーソナライズ配信の強化」だ。ユーザーのECサイト内の行動をトラッキングして、そのユーザーに最適な商品をレコメンドする。
2つ目が、相澤氏が「Liglaならでは」と評する「キャンペーンによる休眠ユーザーの掘り起こし」。ゲーム要素を取り入れてLINE上にルーレットやおみくじ、スタンプラリーを設置し、クーポン付与や割引を行う。
そして3つ目の「顧客情報をもとにしたCRM配信」では、購入履歴や性別、年齢、メッセージの開封有無などを基にパーソナライズ配信を行う。
なお、これらの施策はWebのECサイト上での行動データに基づいて実施していたものだ。しかし、ショップチャンネルのユーザーはアプリユーザーの方がLTVが高い傾向にあり、同社はLTVが高いアプリユーザーの利用促進に注力する方針となっている。ここから「アプリの行動データをもとにしたパーソナライズ配信」を目指してAdjustも巻き込んだ協働が始まった。
現場の負担は最小限。既存ツールを「つなげるだけ」で実現したデータ統合
アプリ行動の捕捉を個別に実現しようとすれば、専用SDKの実装という「アプリ開発者への重い負荷」が避けられない。浅利氏は、この技術的ハードルがプロジェクトの壁になると予見していた。「相澤さんから開発部門へ依頼する負担を考えれば、マーケティング部門だけで完結できないことが最大の懸念だった」という。
そこで取り入れられたのが、ショップチャンネルのアプリにもともと導入されていたアプリの効果測定ツール「Adjust」との連携だ。最小限の工数でアプリ内の行動に基づいたパーソナライズを実現できると考えたという。
「実は、私自身が前職でAdjustを活用していた経験がありました。相澤さんから『アプリの行動を捕捉したい』という要望をいただいたとき、真っ先に頭に浮かんだのがAdjustだったんです。調べてみると、ショップチャンネル様でも既に導入済み。まさに、バラバラだった点と点がつながり、1本の線になった瞬間でした」(浅利氏)
こうした経緯から、2025年末にAdjustとLiglaの連携機能が誕生。ロイヤリティの高いアプリユーザーに対して、アプリ内行動データに基づいたパーソナライズ配信が可能になった。
Adjustの谷口氏は、この連携についてその機能性だけでなく、導入負荷の小ささも高く評価する。
「Adjustで計測している『会員登録』『購入』などのイベントデータをLiglaにつないで簡単に活用いただけます。新たにSDKなどを開発する必要もなく、ダッシュボードの設定手順もシンプル。たった数分で設定が完了します」(谷口氏)
では、アプリ内行動データの連携で具体的にはどのような施策が可能になり、どのようなメリットをもたらしたのか?

