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MarkeZineメールマーケティング特集

メールでもレコメンデーションの時代に!
普及はもう目の前、最新技術「レコメンドメール」に迫る


今後は当たり前に利用されるようになる!

レコメンドメールを導入すると、具体的にどのような効果があるのでしょうか?

有田:海外では、コスメなどの商品を取り扱うECサイトでレコメンドメールを配信した事例があります。サイトを利用するユーザーという時点で既に「コスメへの関心度が高い」という、ある程度のセグメントがされていますが、実はブランドの嗜好性がユーザー各々によって異なるため、その情報をメールマーケティングに採り入れることで更に効果が上げられた、ということです。

 レコメンドメールの最も大きな効果は「コンバージョン率の向上」ですが、実はそれと同時に、送信するコンテンツと受信者のニーズとのギャップを埋めることで、「大幅な値引きをせずに売上を上げられる」という効果もあったそうです。これまでコンバージョン率を高めるためのメールでのオファー内容としては、多くの場合「値引き」が使われてきましたが、適切な商品レコメンデーションを行うことで、値引きを最小限に抑えながら一定の効果をあげることができるとなれば、これはやらない手はないだろうと思います。

 また、別のメリットとしては「メールの購読登録時の簡素化」が挙げられます。会員登録時に趣味嗜好についてのアンケートをとることがよくありますが、ユーザーにとっては煩わしい手順の1つですし、結局そこで取得した情報をメールマーケティングにうまく活用出来ていないというケースも多かったりします。それならば、登録時に情報はあまり取得せず、その後の履歴から嗜好性を探ってメールマーケティングに活かす方が、ユーザーにとっての利便性とターゲティング精度向上、どちらの面で考えてもより有効だと思います。

どの程度の規模の企業に向いていますか?

伊地知:基本的に、導入のためのハードルはさほど高くありません。あまりにも商品数が少ないといった場合は、手動でも可能なのでわざわざレコメンドエンジンを導入する必要はないと思いますが、ある程度の商品数を持ちインターネット上で商売をされているお客様であれば、向いているでしょう。以前は、システムの購入費だけで数千万はかかっていましたが、ASPサービスなので毎月の利用料だけで済みます。

有田:なお、我々の製品「MailPublisher」に関して言いますと、今回のレコメンドメールはASPサービスと導入型のパッケージ共に対応しますので、会員規模では数千から1万件、あるいは100万件規模と、幅広くご利用いただけます。

具体的には、どのような業種が、どのようなデータでレコメンドするコンテンツを絞りこむのでしょうか?

伊地知:ECサイトではもちろん購買履歴が1番大きいです。最もユーザーの嗜好が現れやすい部分なので、それを使っていくことになります。ニュースサイトの場合は、何も購入しませんので、どの記事を見たかでレコメンドする内容を絞っていきます。例えば、当社で運営しているSNSでは、コミュニティ内の友達リストからお勧めするということも行っています。「この友達とこの友達がいるから、この人も友達でしょ」といった感じです。ユーザーが自分で起こしたアクションすべてが行動履歴になります。どのようなデータを使うかは、そのサイトの特性次第です。

 今のところレコメンドメールに最も適しているのはECサイトですが、ビジネスモデルにマッチすれば、他の業態でもニーズがあると思います。広告収入など間接的なビジネスモデルのサイトでも、人を集めるような施策にレコメンドメールを活用するといった目的にも使えると思います。メールの場合、メール内のURLのクリック履歴を測定し、それを行動履歴としてレコメンドに反映させ、より読まれやすくなるよう中身を変化させていくメールマガジンを作ることも考えられるでしょう。そうなると、メールを出せば出すほど精度が上がっていくという事も可能かもしれません。

有田:レコメンドシステムは、ユーザーが利用すればするほど精度が上がり、情報を出せば出すほどその価値が高まることが期待できるので、ユーザーとサイト運営者の双方にメリットがあると言えます。業種を問わず、サイト上でビジネスをしている方々にもっと利用されていくのではないかと思います。

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/11/29 12:58 https://markezine.jp/article/detail/7617

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