セカンドライフとは?
最近いろいろなメディアに注目され、一般的にも有名になってきた仮想世界「Second Life」。
ユーザーはすでに全世界で430万人に達し、仮想世界の内部では大規模な経済活動や人間(といっても仮想世界なので「アバター」だが)の交流が盛んに行われている。実在する企業が次々と参入しており、ビジネスマーケットとしての価値も注目されている。
だが、いろいろなメディアで話題になっているとはいえ、言語の問題や、普通のSNSとはまた違った敷居の高さがあるため、実際のところは「まだ試していない」という方がほとんどだろう。そこで本稿では、実際の画面を紹介しながら、Second Life(以下、セカンドライフ)とは何なのかという基礎知識から、マーケティングへの応用可能性までを探っていく。
さて、セカンドライフとは米リンデンラボが開発・提供する3Dのバーチャルワールドである。ユーザーはこのバーチャルワールド内で自分の化身「アバター」を使って文字通り 「Second Life(二つ目の人生)」を送る。
セカンドライフ内ではそれぞれのユーザーが建物を建てたりアイテムを作ったりといった創造活動や、ユーザー同士のコ ミュニケーションが自由に行われ、それぞれ思い思いの「人生」をすごしている。
オンラインゲームと比較されることが多いが、実は、セカンドライフとオンラインゲームは、コンセプトからして大きく違う。
見た目こそ3Dの画面でいろいろなものが動くのでこれまでのオンラインネットワーキングゲームに似ているが、敵を倒したり、仲間を作ったりといった目的は一切無い。あえて言うとすれば、その目的はセカンドライフという「世界」を発展させ、その中で自分が自分らしく生きるということ。セカンドライフに目的を問うのは「(現実世界で)なぜ生きるのか?」と尋ねるようなものだ。
もうひとつの違いは、マイクロ通貨がバーチャルワールドに流通していること。セカンドライフ内ではリンデンドル(L$)が流通している。
このリンデンドルは実際の米ドルと変動相場で取引が行われており、米ドル→リンデンドルへの換金はもちろんのこと、セカンドライフ内で稼いだお金を実際のお金に換金する(リンデンドル→米ドル)ことも可能なのだ。アメリカでは、セカンドライフ内のビジネス(主に不動産事業など)で収入を確保し、ファーストライフ(現実の生活)をそのお金で過ごす人が存在するほどだ。