定額制利用者増で伸びる、コンテンツ利用
基調講演のトップバッターを務めたNTTドコモの原田氏は「パケ・ホーダイにより、ユーザーのアクセスが断然変わってきて、コンテンツの利用が増えてきました」とまず語った。パケ・ホーダイ契約数は1年間で倍増というペースを維持しており、9月時点の実績はFOMA全契約の約30%となる1,126万契約という伸びを示している。メニュー充実が促され定額契約が増えるという相互拡大のスパイラルが生まれていて「端末の高機能化、通信スピードの高速化、パケ・ホーダイユーザの拡大という三つが揃って、これから変化がどんどん起きてくる」と期待していると述べた。905iシリーズ対応のコンテンツには、たしかにその変化を見ることができる。
夜間に大容量コンテンツを自動ダウンロードする『Music&Videoチャネル』(「ミュージックチャネル」から名称変更)では最長約30分の動画視聴が可能に。95の番組が提供を開始しており、地上波ドラマ『ハリ系』の全編配信、ケータイ小説発の映画『クリアネス』の公開前本編のケータイ先行配信など話題を提供しそうだ。
904iシリーズで50万ダウンロードの実績を作ったという『直感ゲーム』は、905iシリーズで音声入力対応機能が加わった。キャラクターとの会話を楽しめるゲームや音声による漢字検定、声の似ている有名人を判定するゲーム『声ちぇき!』など、新しいヒットを予感させる。大迫力メガゲームはRPGやスポーツなど50タイトル以上がリリースされるという。また、『着せ替えツール』の人気を挙げ、「待ち受け画面につぐ、面白いコンテンツになってゆくんじゃないかと思っている」との見方を示した。
まだまだ伸びる?コンテンツビジネス
後半では8月時点の数字をベースに、iモードコンテンツのジャンルごとの収入(市場規模)が紹介された。4800万契約を超えたiモードの月収入総額は190億円。ユーザー数の伸びは鈍化しているものの、一人あたりの単価・登録メニュー数が増えており、全体では右肩上がり成長を続けているという。パケ・ホーダイ利用者の利用率は77%に上ぼるといい(movaでは25%、FOMAでは51%)定額制の利用とサービス拡大の相関が裏付けられた形だ。
ビデオコンテンツ、電子書籍(※8月の収入額 11億円)、ショッピング、旅行など比較的新興ジャンルでは急成長している例も。一方、ゲーム(※40億円)、音楽(※70億円)、デコメール(※7億円)などは横ばいのようだ。