富士フイルムは、現在を「第二の創業期」と位置付け、中期経営計画に基づく大胆な事業構造の転換を進めている。この数年間で写真関連事業の大規模な構造改革をj断行すると同時に、重点事業への集中的な経営資源の投下を進めたことで、平成20年3月期は売上高2兆8500億円、営業利益2100億円と過去最高の達成を見込んでいるという。
今回の戦略的資本・業務提携は、「インフルエンザ治療薬」、「アルツハイマー病治療薬」などの有力なパイプラインを保有し、優れた創薬力を有する富山化学を、特定領域(感染症、抗炎症、中枢神経など)における世界基準の有力創薬企業として大きく飛躍させていくと共に、企業価値の最大化を実現していくことをねらいとしている。
富士フイルムは、総合ヘルスケアカンパニーとして「予防~診断~治療」の全領域をカバーしていくことを目指しながら、同社の乳化分散技術によるナノ粒子化などの多彩な技術を提供し、富山化学の高い創薬技術と組み合わせていく。 また、大正製薬は2002年に富山化学と資本・業務提携を結んで大正富山医薬品を設立しており、今回の提携によって共同研究開発体制のさらなる強化と新薬パイプラインの充実を図るとしている。
3社は基本合意に基づき、富山化学が実施する第三者割当増資を富士フイルムおよび大正製薬が引き受け、次に、富士フイルムが富山化学の公開買付けを行う。さらに富山化学による全部取得条項付株式の発行を通じた方法を経て、富士フイルムから大正製薬に一部の株式譲渡を行い、最終的に富士フイルムが66%、大正製薬が34%の富山化学の株式を保有する予定となっている。
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