ネットリサーチが与えた影響
最初に、リサーチ業界全般について触れてみたいと思いますインターネットリサーチの登場により、リサーチ業界に3つの大きな変化が起きました。
調査料金が安くなった。
1サンプルあたりの料金で言えば、電話調査・郵送調査の5分の1、訪問調査の10分の1程度に押さえることができます。もちろん、電話調査や郵送調査、そして訪問調査などにはそれぞれの特徴があり、一概に料金だけで比較することはできませんが料金の安さがネットリサーチの大きな特徴であることは間違いないでしょう。
スピードが早くなった
リサーチの実施には、問題提起−仮説出し−設問設計−調査票の作成−回収−集計という長い工程が必要です。ネットリサーチは、これらの工程がオンライン化、デジタル化することができ、回収・集計にかかる作業が大幅に短縮されます。この中で特に重要なのは集計にかかる手間でしょう。
アナログデータとデジタルデータでは、集計や加工、そして複製(共有)といった面で大きな違いがあります。個人的には、アナログデータは結果だけでなく、結果の中にある心理的な要素を垣間見ることができるため嫌いではありません。しかしながら、時間と忍耐力にはやはり限界がありますので、デジタル化が重宝されるのです。
リサーチが身近な存在になった
「料金が安くなった」「スピート早くなった」影響で、アンケートリサーチの敷居は下がったと言えるでしょう。また、敷居が下がったのではなく、身近な存在にせざる得なかった一面もあると思います。冒頭でも触れたように、消費者のニーズが複雑化している時代において、リサーチの必要性が高まっているのかもしれません。
一般ユーザーでもリサーチができる時代に
ここ数年、調査会社が提供するネットリサーチだけでなく、株式会社はてなが2004年から提供している「アンケートはてな」でははてなユーザーに対して、択一式かチェック式かなどを選択できる簡易リサーチをリーズナブルな料金で実施することができます。
また、ここ数年の間で利用者数が非常に伸びているブログでは、アンケート用のウィジェットを使用することで、簡易的なリサーチを自らのブログ内で行うことが可能です。このように、一般ユーザーでも簡易的なアンケートリサーチができる時代になってきています。