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アクセス解析で見えてくる、ソーシャルメディアの貢献度
第2回「Web マーケティング・リレーセミナー」レポート

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2012/04/23 11:00

 キャッチボール21インターネット・コンサルティングが4月20日に開催したセミナーで、Webアナリスト小川卓氏が「ソーシャルメディアのビジネス活用と分析方法」についてのレクチャーを行った。

ソーシャルの何気ないやりとりが、購入の後押しをしてくれる

 今回のセミナーは、Webマーケティングに関するトピックスをリレー形式でつないでいく「Web マーケティング・リレーセミナー」の2回目。東京九段南のイタリア文化会館で開催され、リクルートの不動産・住宅情報サイト「SUUMO」のWebアナリスト 小川卓氏が登壇した。小川氏は、日本各地で出前セミナーを行うなど、アクセス解析の理解・普及のために勢力的に活動をしていることでも知られている。

講演中の小川氏。もちろんスーモくんたちも一緒
講演する小川卓氏。もちろんスーモくんたちも一緒

 今回のテーマは「ソーシャルメディアのビジネス活用と分析方法」。小川氏は、ソーシャルメディア活用事例のひとつとして、まず自らの著書『入門ウェブ分析論』刊行時に個人的に行ったソーシャルメディアプロモーションの解析を紹介。そのアイデアと実行力もさることながら、解析の結果を最終的に金額(書籍の売上)で示したことで、参加者もその効果を実感できた。

 続いて、名古屋の国産ソファ専門店「NOYES」を紹介。「NOYES」はウェブ、Facebook、Twitter、BBSを上手に使い分けて、情報発信や顧客対応、タイムリーな告知を行っている。ユニークなのは、購入した人が自宅にあるソファの写真を送ると、クッションがひとつもらえるという企画で、現在5000件もの写真が公開されている。

 小川氏は、「ソーシャルでの何気ないやりとりが購入の後押しをしてくれる」と言う。Twitterで「その生地はドライクリーニングできますか?」という質問に答えると、そのやりとりはほかの人も見ており、メールでの対応とは違った効果がある。注文が入ったときにツイートすれば、反響がフォロワーに伝わり盛り上げることもできる。また、Facebookではスタッフが自宅の写真を公開しており、「このスタッフいいな」という気持ちが生まれることでファン化につながっていく。

アトリビューション分析は、サッカーの「アシストとゴール」の関係を探るもの

 ではこうしたソーシャルメディアの活用から、何を分析すればいいのか。小川氏は「難しい話ではなく、何の目的のために何を測定するのかをロジカルに考えましょう」と言う。商品認知や商品販売、顧客サポート、即時告知などソーシャルメディアの活用法を9つ挙げたうえで、測定できる主な内容を3つに絞った。「流入&コンバージョン分析」は、ソーシャルからどれくらい人が来て購入につながったか。「アカウント分析」は、自社アカウントのフォロワーにどういう特徴があるのか。「コンテンツ&ブランド分析」では、ソーシャルで製品やブランドがどのように語られているかを分析する。

 また、最後に「アトリビューション分析」についても紹介。アトリビューション分析は、直接成果につながった流入元以外に、何が貢献したのかを評価する手法。「サッカーでいう“アシストとゴール”について調べるのがアトリビューション分析」と小川氏は説明する。

 Google Analyticsの「マルチチャネルレポート」機能を使うと、コンバージョンした人がどのメディアを使ったのかを調べることができる。コンバージョンしたユーザーのなかでソーシャルを経由していた人の割合が低いと、「ソーシャルはやめようか」という話になるが、アトリビューション分析を行うことで「実はソーシャルはアシストに効いている。入口としての流入につながっていることがわかる」と小川氏は言う。直接コンバージョンには貢献していないが、もしソーシャル施策をやめれば、全体のコンバージョンが下がる可能性もある。

 そして3つめは、小川氏の本業であるリクルートの不動産・住宅情報サイト「SUUMO」のソーシャルキャンペーンの事例。リクルートならではの大規模なキャンペーンの目的、手法、ソーシャルメディアの効果をわかりやすく解説した。このように盛りだくさんの内容ながら、参加者を飽きさせることなく、レクチャーはあっという間に終了。

 最後にソーシャルメディアマーケティングについて「分析や集計にはお金がかかります。ソーシャルメディアの売上への貢献、コンバージョン貢献はまだ低い。ソーシャルマーケティングはウェブマーケティングの一種であり、ウェブマーケティングは大きな意味でのマーケティングの一種。そういうことも踏まえて、ソーシャルメディアの目的と合わせて分析することを決めましょう」とまとめた。また、ソーシャルメディアの活用については、「自分も楽しみましょう」とアドバイス。小川氏自身、多くの出会いはソーシャルから得たという。「ソーシャルで見つけて、出会って、ここまで来ました。やるなら楽しくやりましょう」としめくくった。

次回のセミナーは、知られざる「ソーシャルリクルーティング」の世界

 リレーセミナーということで、第二部は次回のセミナーに登場する、garbs代表取締役 池見幸浩氏と小川氏の対談が行われた。ソーシャルリクルーティング事業を展開する池見氏は、人事担当者がソーシャルメディアを使ってどのように情報収集し、採用時の判断に結び付けているかを紹介。ソーシャルメディア活用の知られざる一面が明らかになり、参加者も興味津々となった。「これからは、ソーシャルメディアにおけるビジネスパーソンのブランディングが重要になる」と語る池見氏。次回のセミナーも見逃せない内容となりそうだ。セミナーの情報はWebマーケティング・リレーセミナーのFacebookページ(https://www.facebook.com/relayseminar)から。

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