何百億円もの名画が落札され、ハンマーの音が響く。そんなシーンをテレビや映画で見たことがあるだろう。世界的なオークションハウス「Sotheby's(サザビーズ)」は、オンラインのオークションサービス「eBay」との提携を発表した。
全世界に1億4500万人のアクティブなバイヤーがいるeBayのプラットフォームに、サザビーズはテナントとして出店。宝石や時計、版画、ワイン、写真、20世紀のデザインなど、18のカテゴリでコレクションを出品する。将来的には、サザビーズのグローバルなセールスルームでリアルタイムに行なわれる入札と同様のオンラインオークションも視野に入れている。
今回の取り組みは、アート作品を買うコレクターたちのデバイス環境の変化に対応するためのもの。華やかなオークションハウスを利用するコレクターの多くが、高額のアイテムをオンラインで、それもモバイルで購入しているという。
サザビーズのウェブサイトへのモバイル経由での訪問者数は伸びており、2012年と2013年では2倍に増えている。モバイルトラフィックは2014年に同社サイト全体の25%を占めると見られている。一方のeBayは、190か国、1億4500万人のバイヤーの40%がモバイルを利用。同社は2008年に0だったモバイルの売上を2013年に200億ドルにした実績がある。
グローバルなアート市場規模は650億ドルとみられており、オンラインの売上は他のラグジュアリーアイテムの平均よりもはるかに低い。両社は、オンラインの売上を2020年に130億ドルにまで成長させるとしている。
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