ALBERTは、4大マス広告とインターネット広告がWeb上での行動及び実店舗の売上に与える影響を総合的に分析及び可視化できる「状態空間モデル」を用いたアトリビューション分析サービスを開始した。
従来のアトリビューション分析は、インターネット広告においてメディアごとのコンバージョンに対する貢献度を把握することができる。しかし、テレビCMを代表とするマス広告が与えるWeb上での行動への影響や、実店舗での売上への貢献度までは把握できていなかった。同社はこの問題を解決するため、観測されたデータから因果関係を推測することが可能な「状態空間モデル」と、その上位モデルである「動的ベイジアンネットワーク」、複雑な特異モデルにも使える「情報量規準WAIC,WBIC」を採用することで、あらゆる種類の広告が与える総合的な貢献度を高精度に把握できるモデルを開発した。
同社が提供するプライベートDMP「smarticA!DMP」には、既存顧客データだけではなく、Web行動データが蓄積されている。一方でテレビCMや実店舗の販売量も、GRPデータやPOSデータの形で時系列データとして蓄積されている。従来は、両データを結びつけて分析することが困難だった。そのため、マス広告予算とWeb広告予算は個別に管理されており、「全社的な見地からの広告費の最適配分が難しい」という問題があった。「状態空間モデル」を用いると、Web行動データと時系列データの同時分析が可能となる。
例えば、GRPデータなどのマス広告投入量の時系列での変動が、Web上でのユーザーの行動にどのような影響を与え、POSデータの変動とどのように関係しているかを構造化して分析できる。そのため、各広告が売上に与える貢献度の正確な判断を実現する。なお各広告の貢献度は、従来のアトリビューション分析と同様に、合理的なアトリビューションスコアとして提供される。
また、状態空間モデルにより算出された「アトリビューションスコア」から、より高い効果の望める広告予算配分を把握することが可能。同社提供の最適化モデルに、このアトリビューションスコアを投入すると、各キャンペーンに対して、最もROIが高くなる予算配分方法が把握できるため、効率的な広告配信が可能となる。
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