2013年のモバイル広告収益は、全世界で前年比92%増の193億ドル。最も高い成長率を見せたのはディスプレイ広告で123.4%増。これに検索連動型広告が92.1%で続いた。メッセージングは19.4%増。
検索連動型広告は95億ドルに達し、モバイル広告収益全体の48.9%を占めている。一方、ディスプレイ広告は80億ドルで41.5%、メッセージング広告は19億ドルで9.6%となっている。
モバイル広告の最大の市場は北米。続いて、アジア太平洋、ヨーロッパ、中東・アフリカ、ラテンアメリカとなっている。しかし、ディスプレイ広告においてはアジア太平洋が北米を僅差で上回った。
メッセージング広告はその他の広告フォーマットと異なる様相を見せた。メッセージングの成長率は19.4%増とふるわなかったが、これは通信事業者が提供するサービス(SMSやMMS)から、その代替プラットフォームへの移行によるものと分析。メッセージングのイノベーションは特にアジアで成功をおさめており、モバイルのプレイヤーは時流に先んじるべしという業界で一般に信じられている信条を再認識させた。
メッセージング広告収益が最も高いのはアジア太平洋で、北米に2倍近くの差をつけている。
ラテンアメリカは、メッセージング広告収益においては最下位だが、同地域の広告フォーマットシェアを見ると、49.4%でメッセージングが最も大きな比重を占めている。中東・アフリカも46.1%とメッセージングの比率が高く、これらの地域の特徴となっている。
ラテンアメリカはディスプレイ広告が288%、検索連動型広告で354%、メッセージングでは152%成長と、いずれも高い成長率となっている。モバイル広告収益全体に占める割合は現時点では非常に小さいが、今後の成長が望まれる地域となっている。
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