インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は、NTTコムリサーチと共同で、動画配信、電子書籍、音楽配信のサブスプリクションサービス(定額制)利用に関する調査を実施し、その調査結果を発表した。
定額制動画配信サービスの利用率は11.8%
各デジタルコンテンツの定額制サービスの利用率(無料期間の利用含む)を見ていくと、動画配信では11.8%、電子書籍では5.7%、音楽配信では6.4%という結果となった。電子書籍や音楽配信と比較し、動画配信の利用率が高くなっている。一方、1年以内の都度課金の利用率は電子書籍や音楽配信が動画配信よりも高かかった。
動画配信サービスの利用率が高いのは20~30代の男性
定額制サービスについて性年代別の利用率は、動画配信では男性20代(20.2%)、男性30代(20.2%)、男性10代(17.1%)の順に高いことがわかった。また、電子書籍・雑誌では、男性20代(9.5%)、男性30代(8.7%)、女性10代(7.9%)、音楽配信では男性10代(12.2%)、 男性20代(11.9%)、 女性20代(9.8%)の順となり、10代から30代を中心に浸透しているようだ。
男性20代や30代で高まるNetflixへの期待
9月から日本でのサービスが開始された動画配信サービスNetflixについて利用意向をみると、「無料体験中※1」は2.3%、 「利用したいと思う」が3.5%、「興味はある」は12.9%で、合計で18.6%が利用意向や興味を示している。特に男性20代や30代での比率が高い。反対に「Netflixを知らない」と答えたのは70.3%で、特に20代以上の女性では概ね80%と高い割合となった。
※1:2015年9月1日よりサービスが開始され、 1カ月の無料体験が実施されているため、 調査期間中にはまだ課金ユーザーが存在しない。
動画配信を利用しない理由は、電子書籍・電子雑誌、音楽配信を
定額制サービスの利用意向のない人や興味を示さない人にその理由を聞いたところ、ジャンルによって大きな違いがみられた。動画配信を利用しない理由では、「無料のコンテンツのみで楽しめる」が47.4%と最も高く、YouTubeに代表される動画共有サイトの影響が大きいことがわかる。
一方、電子書籍や電子雑誌、音楽配信では、ともに「そのコンテンツに興味はない」の比率が最も高い結果となった。また、全てのサービスで「毎月お金を支払いたくない」、「無料のコンテンツのみで楽しめる」の2つの理由が上位にあがっていた。
【調査概要】
調査対象:NTTコム リサーチの保有する消費者モニター
有効回答数:1,096サンプル
サンプリング:性年齢階層別インターネット利用人口構成比に整合するように抽出
調査手法:PC上でのウェブアンケート
調査期間:2015年9月17日(木)~9月20日(日)
調査企画:株式会社インプレス インプレス総合研究所
調査実施機関:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
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