カンター・ジャパンは、16歳から45歳のマルチスクリーンユーザー(テレビを所有もしくは使用し、かつスマートフォンかタブレットを所有もしくは使用している人)に対して、テレビ、オンラインビデオ、モバイルビデオのフォーマットにおける広告評価の調査を行ったレポート『AdReaction2015』を提供した。同社は、その調査データをもとに、日本のマーケター向けにデジタル動画広告のクリエイティブにおけるTIPSを紹介した。
デジタル動画広告の受容性低いことが明らかに
日本人の動画広告に対する実態を探った結果、日本人は他国に比べてテレビをよく見ていることがわかった。グローバルの状況と比べても、テレビが時間のシェアを大きく占めている。
また、日本人がテレビで動画広告を見ることには肯定的で、デジタルの動画広告への受容が明らかに低い結果となった。
消費者が広告視聴を選択したい傾向に
同社では、デジタル広告の受容が低い日本の消費者に、動画広告を受け入れてもらう要素が何かを調査した。その結果、「消費者側が『広告を見るか見ないかを、自分で選択できる』と感じられること」が重要であることを明らかにした。具体的には、動画のスキップが可能なものやクリックで動画再生が始まるものに肯定的な態度をとっている。
ただ同社は、消費者に見るか見ないかの選択を委ねてしまうと、デジタル環境では大半の人が途中で見るのをやめてしまうという結果も明らかにした。
消費者がスキップしない動画広告の要素TOP3とは
同社では、これまでのデジタル環境についての調査を踏まえ、消費者がスキップしない動画広告の要素TOP3を発表した。それは以下の3点となっている。
同社はこれらの点を踏まえ、デジタル広告ならではのクリエイティブの工夫が必要だとまとめている。
【調査概要】
調査時期:2015年7月から8月
調査対象:16歳から45歳のマルチスクリーンユーザー
調査方法:スマートフォン、もしくはタブレットによる調査
対象者数:約13,500名(42ヵ国)。うち、日本は300名
調査実施会社:ミルウォード・ブラウン社 (カンター・グループ)
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