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MarkeZine Day 2016 Autumn レポート(AD)

機械学習にできること、できないこと マーケターと人工知能の正しい付き合い方

機械学習を理解するための数式、「Y=aX+b」

 機械学習をマーケティングに応用するには、高度な数学や統計の知識が必要となるが、林氏はその複雑な概念を説明するため、「Y=aX+b」という簡素な式を例示した。

 「この図は親子の平均身長に関する相関関係を示していますが、aとbが明らかとなれば、X(両親の平均身長)の値によって未知のY(子の身長)が計算できます。たとえば、両親の身長が165cmであれば子の身長が170cmではないかといった予測をするもので、一般的に『予測モデル』と呼ばれています」(林氏)

 機械学習を実際のマーケティングに活用する際も、基本的にはこういった数式に対して必要なデータを代入することで予測が行われていくという。

 「このような予測モデルを使うことで、マーケティング施策の結果に寄与している要因の特定も可能となります。たとえばある企業にとって、最も購入につながりやすい要因はサイトへの訪問回数であり、以降は初回購入日、年間購買金額といった順に関連性が高いとわかるのです」(林氏)

隠れていた関連性を見出すことが可能に

 とはいえ、実際に機械学習でマーケティング施策のターゲティングを決めても、効果の高い上位ターゲット層は、従来の人間が考えた仮説ベースのものとそれほど変わらないと林氏は説明。機械学習の利点は、その陰に隠れていたターゲット層をあぶり出すことなのだ。

 「人間に理解できる評価軸は、たとえば優良会員であることや入会日などせいぜい10個程度。しかし機械学習は100でも200でもその軸を設定できるため、今まで隠れていた関連性を見出すことができるようになるのです」(林氏)

 そうして細かい軸も拾っていくことにより、精度の高いターゲティングが可能となる機械学習。当然のことながら、収集するデータが増えれば増えるほどその精度は高まっていくという。

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この記事の著者

渡邊 徹則(ワタナベ テツノリ)

株式会社Version7代表取締役。Web・コンテンツ制作、分析、マーケティングなどを手掛ける。 執筆業では、主にソーシャル、EC、海外サービス、メディアなどが専門。 会社概要 - seven@ver7.jp - Twitter/Facebook @brigate7

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/01/12 17:38 https://markezine.jp/article/detail/25314

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