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広告主の70%がテレビ予算を削減、動画広告にシフト【AOLプラットフォームズ・ジャパン調査】

 デジタル広告プラットフォームを提供するAOLプラットフォームズ・ジャパンは、昨今爆発的な成長を見せるオンライン動画に関して、生活者行動並びに広告主やパブリッシャーといった業界動向に関するAOLのグローバルリサーチ「2017 State of the Video Industry Global Research Study(2017年動画業界グローバル実態調査)」の結果と考察を発表した。

80%がモバイルで週1回以上動画を視聴

 グローバルでモバイル動画の成長スピードは止まるところを知らず、常にモバイルが手近にある生活者は77%にものぼった。生活者の80%がモバイルで、85%はデスクトップやラップトップで週1回以上動画を視聴している。

 また同社によれば、広告主の47%、およびパブリッシャーの57%が、2017 年にはモバイル動画への投資を25%増加させる見込みだという。

生活者がオンライン動画を見るきっかけ

 昨今、オンラインにおける視聴者とのエンゲージメントが、かつてないほど重要になっている。調査では、生活者が検索(57%)やソーシャルメディア(37%)、シェア(37%)によってオンライン動画に誘導される割合は以前よりも高くなっており、いずれもパブリッシャーのWebサイトで動画を直接見つける割合(19%)より高い結果となった。

 日本では、検索(61%)が最も高く、レコメンド(33%)、シェア(28%)の順であり、パブリッシャーのWebサイトで動画を直接見つける割合(13%)は、グローバル同様最も低い結果となった。

テレビからオンライン動画へ投資がシフト

 広告主の70%が、テレビやケーブルテレビへの広告予算を減らしており、余剰分をオンライン動画に投資していることがわかった。また、広告主はモバイルに多額の資金を投入し、63%が予算をモバイル動画にシフトさせていた。

半数以上がライブ動画を1週間に1回以上視聴

 ライブ動画について質問を行ったところ、生活者の55%が、ライブ動画を1週間に1回以上視聴しており、66%がモバイルでライブ動画コンテンツを見ていることがわかった。主に、ライブニュース(60%)、ミュージックイベント/コンサート(49%)、スポーツイベント(47%)を見ているという結果となった。

注目度高まるVR、日本とグローバルでは見たいコンテンツに違いも

 同社はVR動画についても調査を行ったところ、生活者の48%が、VR 動画を最低でも1度は見たことがあると回答しており、VR 動画を視聴する生活者の32%が、モバイルを利用していることがわかった。

 また、どのような動画コンテンツをVRで見たいか、という質問に対する回答は、グローバルと日本では大きく異なる結果となった。

・グローバル

―エンターテインメント(映画・テレビ):45%

―バーチャルツーリズム(仮想旅行):38%

―科学や自然に関する動画:34%

・日本

―エンターテインメント(映画・テレビ):54%

―ニュース:38%

―スポーツ/コンサート:35%

プログラマティック動画への支出が増加

 プログラマティック動画広告について、広告主とパブリッシャーに質問を行ったところ、広告主の77%、パブリッシャーの81%が、今後プログラマティック動画広告への増資を計画。広告主は、動画広告予算の41%をプログラマティック動画購入に充てていることがわかった。

 また、パブリッシャーの80%が「より多くの広告主の需要へのアクセス」がプログラマティック動画の最大の利点であると認識していた。日本では、「CPM(Cost Per Mille)の高さ」が80%で最も多い回答となった。

 しかし、広告主やパブリッシャーは、下記の課題を感じていることも明らかになった。

・広告主

ー既存のプロセスやシステムへの統合:57%

ー安全と品質への懸念:54%

ー動画広告制作の困難さ:53%

 ・パブリッシャー

ーブランドセーフティの懸念:45%

ー既存のプロセスとシステムの不足:44%

ー広告主との直接の関係を失うリスク:42%

 また、日本における広告主の課題はグローバルとほぼ同様であるのに対し、日本のパブリッシャーの課題は以下の通り、グローバルと異なった。

―コンテンツのコモディティ化へのリスク:59%

―経験不足:55%

―ブランドセーフティの懸念:45%

広告主はブランド動画への投資を続けるが、今年は評価手法の懸念が増大

 広告主の40%が、現在ブランド動画に投資しており、これを継続する意向を示している。また広告主は、動画の最大の収益チャンスをブランド動画コンテンツ(55%)、1分から5分の動画(52%)、360度動画、VR、ARなど新しいフォーマット(50%)であると考えていることがわかった。

一方日本では、1分から5分の動画(59%)、1分以下の動画(58%)、360度動画、VR、ARなど新しいフォーマット(48%)、ブランド動画コンテンツ(47%)となった。

 また、ブランド動画の評価方法や品質には、懸念も存在する。日本では、広告主の67%が「価格/コスト」を最大の課題として挙げており、53%が「コンテンツの質」と回答した。

【調査概要】
・調査対象:
―月1回以上オンライン動画視聴用にデバイスを使用する7カ国/地域の16~54歳の一般生活者
―デジタル動画広告に携わる7ヵ国/地域のバイヤー(代理店、広告主)および販売業者
(パブリッシャー、アドネットワーク、アドテクノロジー)
・有効回答数:一般生活者1,264サンプル、バイヤー・販売業者1,609サンプル
(日本:一般生活者153サンプル、バイヤー・販売業者201サンプル)
・調査方法:オンライン上でのアンケート調査
・調査地域:7カ国・地域(日本、米国、カナダ、英国、フランス、オーストラリア、東南アジア)
・調査期間:2016年10月~12月
・主な調査内容:デジタル動画の視聴頻度・使用デバイス、デジタル動画への投資状況、
生活者が視聴する動画の長さ・種類、広告主やパブリッシャーが認識するデジタル動画の課題

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/22 09:07 https://markezine.jp/article/detail/26579

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