近年、日没から翌朝までに行われる経済活動、所謂「ナイトタイムエコノミー」に注目が集まり、国や行政などが様々な取り組みを始めている。このナイトタイムエコノミーが注目されるようになった背景には、インバウンド消費の拡大がある。海外では夜遅くまで各種施設が解放されており、夜間観光の選択肢が多い。2016年に日本政策投資銀行が訪日客を対象に行った調査では、日本旅行の不満点に、言語対応や食事の値段などと並んで「ナイトライフ体験の少なさ」が挙げられた。
マクロミルは、このような風潮に対する日本国民の考えを探るため、「ナイトタイムエコノミー」に関する調査を実施した。
夜間の外出は4割が「週1回以上」、使うお金は月平均14,519円
まず最初に、日本の夜間消費の実態を調査。その結果、約4割が夜間(日没から翌朝までの間)に「1週間に1回以上」外出しており、月平均14,519円利用していることが分かった。
利用サービスとしては、「飲食店」、「ショッピング施設」、「スポーツ・レジャー施設」、「医療・美容施設」、「学校や習い事」「交通サービス」が挙げられた。
3割の人が夜間営業していないことで困った経験がある
店舗やサービス・施設などが夜間に閉まっていて困った経験について尋ねたところ、東京都23区在住者のうち、困った経験が「ある」と回答した人は28%で、約3人に1人が不便さを感じていることが分かった。
閉まっていることで困った店舗・サービスとしては、「飲食店」という回答が最も多く、次いで「ショッピング施設」、「交通系サービス」、「医療・美容施設」などが挙げられた。
夜間営業に賛否の声
今後、東京23区の夜間営業増加に関しては、「賛成」26%、「反対」が27%いう結果に。「どちらとも言えない」という考えを示した人が47%で最多となった。
賛成側の理由では、「働き方の自由度も広がっており、夜間にサービスを利用するから人も増えると思う」、「新しい雇用が生まれて、経済が活性化されるかもしれない」という意見が挙がった。一方、反対側の意見としては、「治安が悪くなる」、「過労問題をぶり返す」という声が多かった。
【調査概要】
調査主体:マクロミル
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:東京23区在住の20~59歳の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法:平成27年国勢調査による、東京都の性別×年代の人口動態割付で事前調査を実施。本調査は、事前調査による東京都23区の出現率に基づいて割付/合計1,000サンプル
調査日 :2018年4月3日(火)
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