コマースマーケティングのテクノロジー企業であるCRITEOは、2018年第1四半期のグローバル・コマースレビューの分析結果を発表した。
ECサイトの売り上げ前年比、スマートフォン+9%、タブレット+3%、PC-9%
ECサイトのスマートフォンおよびタブレットによる売り上げは、前年同期比で4%増加し、55%を占めた。また、前年同期比の各デバイスの売り上げでは、スマートフォンが+9%、タブレットが+3%、PCが-9%という結果となった。日本と韓国からなる北東アジア地域では、商品を購入するためのスマートフォンアプリを提供している小売り事業者がモバイルデバイスにおけるEC取引をリードしており、全体の66%の取引を占めている。
アプリ内取引の比率は、前年比で22%上昇
北東アジア地域での「Eコマース取引における各環境の比率」は、モバイル版WEBが26%、アプリ内が50%、PCが24%と、モバイルを通じた取引が全体の約8割を占めることが明らかになった。また、アプリ内の決済は世界的に見ても成長しており、「モバイルEコマース取引におけるアプリ内取引の比率」は、前年比で22%上昇し、44%となった。
勤務時間中はPC、夜間や週末はモバイルの使用率が高い
デバイス種類別・時間別売上では、勤務時間帯に入る9時から夜20時まではデスクトップPCの使用による売上比率が高く、それ以外の時間帯においてはモバイルデバイスによる売り上げの比率が高まることが明らかになった。また、デバイス種類別・曜日別売上では、週末にモバイルデバイスによる売り上げが増加する傾向が見られた。ただし、タブレットによる売り上げは週末にかけて増加する傾向が顕著に見られたが、スマートフォンによる売り上げは金曜日をピークに土曜・日曜の両日では平均水準まで落ち込むことが明らかになった。
オムニチャネルの消費者が売り上げ全体の27%を占める
全世界におけるオムニチャネルの消費者の割合は全体のわずか7%に過ぎないにも関わらず、売り上げ全体の27%を生み出している。一方で、オンラインのみの消費者の割合は全体の44%を占めるものの、売り上げ全体の24%を生み出すにとどまった。オフラインのみの消費者の割合は全体の49%を占め、売り上げ全体の49%を生み出している。「ショールーミング」の購買習慣が消費者の間で定着しつつある今日のマーケティング施策においては、オンラインとオフラインのデータの統合がより重要になってきていることがこのデータからも読み取れる。
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