LINEは、「LINE Sales Promotion」において、「LINEウォレット」を活用した店頭販促キャンペーンの実証実験を、福岡市内のローソン全店舗で開始した。
同社は、「LINE」およびその関連サービスの活用を通じて、店頭オペレーションの軽減や店頭POPの削減、キャンペーン参加の促進、購買行動の把握といった課題を解決することを目的に、店頭販促に特化したソリューション「LINE Sales Promotion」を提供している。
今回の実証実験で展開されるキャンペーンでは、LINEアプリ内に設置された「LINEウォレット」を活用する。ユーザーは、LINE公式アカウントや「LINE Beacon」によりローソン店頭で告知されるキャンペーン画面から、エントリー可能。その後、福岡市内のローソン各店舗にて対象商品と「LINEウォレット」のマイカードを提示することで、値引きを受けられる。
従来の小売店舗における店頭キャンペーンは、シリアルコードおよびレシートを活用した応募や自社アプリのダウンロードなどを前提としており、ユーザー、小売り、メーカーのコストや手間が課題となっていた。同キャンペーンでは「LINE」をプラットフォームにすることで、手軽に購買データを取得できる。
また、今回の実証実験では、経済産業省により作成された「標準購買履歴データフォーマット(※)」に基づき、キャンペーン参加データを集積する。これにより、生活者、メーカー、小売店、プラットフォーマーのそれぞれの視点から、購買データ活用の価値をはかり、小売り・流通業におけるデータ利活用施策の検討、および全国展開に向けた課題の洗い出しを行うことも目的にしている。
(※)レシートの印字項目を網羅的に洗い出し、同じ意味の項目は同じタグに格納するなどの整理を行うことで、購買履歴データを流通させる際の基本的な仕様を定義したもの。経済産業省が2018年6月に策定した。
キャンペーン参加者の購買データは、経済産業省の標準フォーマットに従い集積され、アサヒ飲料やキリンビバレッジ、サントリーフーズ、日本コカ・コーラといった同キャンペーンの参加メーカーにレポート形式で共有される。これにより各社は、店頭購買における購買データ取得・活用の可能性について検討できる。
なお、経済産業省では、ビジョンとして掲げる「Connected Industries」の実現に向け、小売・流通業のデータ連携およびデータフォーマットの標準化を推進中だ。今回の実証実験においても、購買データの標準フォーマットに関するアドバイザーとして参画している。
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