電通と電通デジタルは、AIの活用を社内外で推進する統括プロジェクト「AI MIRAI」の一環として、自動車販売店での試乗をより楽しく、自動化・効率化する「AI試乗ソリューション」の提供を開始した。
同ソリューションは、日本語AIの自然対話サービス「Kiku-Hana(キクハナ)」とカーナビアプリを組み合わせて開発。これまで営業スタッフが顧客と同乗して行っていた試乗ルート案内や車のセールスポイント紹介といった試乗中の会話を、車載スマートフォンに入ったAIが代わりに行う。
営業スタッフが同乗する代わりにキャラクターが案内するため、顧客の試乗に対する心理的ハードルの軽減につながる。また試乗車の走行ルートや事前アンケートの内容に基づき、顧客の趣味嗜好に合わせて、AIが試乗中のコミュニケーションを最適化する。
さらに試乗に関するAIからの質問に対する顧客の回答および顧客からの質問のみをデータ化し、営業スタッフがその後の商談などに活用できるようにする。
同ソリューションはネッツトヨタ北九州、トヨタカローラ熊本、トヨタカローラ鹿児島において、9月21日以降、順次活用される。
なお両社は将来的には、試乗中の会話だけでなく、試乗予約を含めたプロセスの自動化を目指しており、会話データの自動分析に基づいて、顧客ごとに最適化されたセールスシナリオを営業スタッフに提供していく。
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