アジャイルメディア・ネットワークは、新型コロナウイルス感染拡大における各企業のマーケティング活動への影響を調査した。一部内容を紹介する。
コロナ禍でマーケティング活動に影響があった?
新型コロナウイルス感染拡大が、マーケティング活動へ及ぼした影響について尋ねたところ、ほぼすべての企業がマーケティング活動への影響があると回答した。
コロナ禍で「予算が減った」が7割超 注力分野の変更も
マーケティング活動への影響があったとの回答の内訳は、予算削減やリプランニング(75%)、プロモーション停止(75%)、商品/サービスの提供遅延(65%)など、マイナス面の項目を中心にした回答が目立った。一方で、顧客とのコミュニケーション手法の変化(60%)、デジタルトランスフォーメーションの推進(37%)など、変化への前向きな問題意識も見られた。
投資を抑制した取り組みは?
新型コロナウイルス蔓延の状況を踏まえ、投資を抑制した、または抑制する予定がある取り組みはあるか尋ねたところ、イベント/ポップアップストア(71%)、マス広告(46%)、店頭販促・分析(45%)、交通広告(45%)など、リアル接点における広告・販売活動に関する施策が多かった。
今後力を入れたい取り組みは?
投資を拡大した取り組み、または拡大予定・関心の高い取り組みとしては、SNS活用/SNS広告(57%)、eコマース(35%)、オウンドメディア(34%)、動画活用(33%)、オンラインのイベント/セミナー/展示会(28%)、Web接客(28%)などのネット・デジタル関連の分野が多かった。
このことから、全体的に「リアル」から「ネット・デジタル」の分野へと、投資意向のシフトがうかがえる。
顧客との関係をどう築くか。コロナ禍でブランドが抱える課題
コロナ禍でブランドが抱える課題について、自由回答で尋ねた。
- 店頭販促や新商品投入が難しい中、ブランド力が試される時。やはりロイヤルユーザーを持ったブランドが強い。(飲料メーカー)
- 顧客との関係をどのように築いていくか。企業目線でない、真の顧客目線でのコミュニケーションが必要になっていくと考える。そのためには企業が変わらないといけない。(食品メーカー)
- オンラインだけで、顧客とのリレーションを新規で獲得できるか。(フィットネス系サービス)
- 生活者/消費者のオフライン→オンライン化の加速と購買行動の変化への対応。オフラインチャネル~オンラインチャネルの縦割りの解消。(百貨店)
【調査概要】
調査主体:アジャイルメディア・ネットワーク
実施日:2020年5月13日~25日
調査タイトル:新型コロナウイルスの感染下におけるマーケティング活動調査
対象者:企業のマーケティング責任者・担当者等
有効回答数:159件
実施方法:Webアンケート
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